
2023年度のNPO法人つなげるの活動にご支援いただき、誠にありがとうございました。
つなげるは、ふたごや三つ子などが生まれ、その大きな育児負担が周囲には理解されづらい多胎家庭への支援を行っています。
同じ年齢の子が2人以上いると、親は同時に複数の子を同じように世話しなければならないため外出が難しく、またやっとの思いで外出ができても、多くの場合多胎育児ならではの苦労を周囲に理解してもらえません。結果として多胎家庭は一般的な家庭より大きな育児負担を抱えながら社会から孤立しがちになります。
社会から孤立し、誰にも助けを求められなくなった結果、親が育児に自信を失い、産後鬱や自殺、虐待などの深刻な状況に陥ることも少なくありません。
そこで、つなげるはふたごや三つ子がいる家庭の孤立を防ぐために、多胎家庭同士の交流を促進するオンラインコミュニティ「ふたごのひろば」を運営しています。
2023年度は、皆様のご支援のおかげで「ふたごのひろば」で多胎家庭同士が交流できるオンラインイベントを72回も実施することができました。
イベントの取りまとめをされるピアサポーターの方々にテーマ設定等もお任せしたところ、様々なテーマで企画してくださり、結果としてイベントの実施回数は計画時の1.5倍となりました。
「ふたごのひろば」でのイベントの様子
イベントのテーマは多岐にわたっており、一例として、
「プレパパママ教室(多胎妊娠中の家庭に先輩多胎家庭がアドバイス)」・「シングルマザー」・「ミックスツインズ(男女のふたご)」・「事故予防」・「仕事の両立」
など、参加者の方の関心等に合わせたテーマのほか、「入園/入学準備」など時期に応じたテーマのイベントも開催できました。
様々なテーマで開催したことで、「多胎家庭」というグループがさらに細分化され、属性・関心が近い方たち同士で集まることができ、満足度の高いイベントになったと考えています。
イベントの参加者アンケートでも「また参加したい・都合が合えば参加したい」という回答を98%の方からいただくことができました。
以下は参加者の方々からの声です。
「久しぶりに声出しで参加したので、楽しかったです!いろいろな双子ママのお話が聞けるので、いつも楽しませてもらってます!」
「同じ境遇の方もこれだけ多いんだなぁと励みになりました!」
「今回初めて多胎児の交流会に参加しましたが、またこういった機会がありましたら参加したいです。ありがとうございました」
こうしたポジティブな声のほか、
「もう少し話しやすい雰囲気作りをしてほしい。ピアサポーターだけじゃなく、参加者のいろんな人の話も聞きたい。ただ、仕事との両立のテーマは需要があると思うし、みんな悩みを抱えていて、とてもよい機会だと思う。私もとても参考にさせていただいていて、ありがたい。ずっと続けてほしい」
といった改善を求める声もあり、いただいた意見を参考に、より多くの多胎家庭の子育てへの不安を減らしていけるように取り組んでいきます。
多胎家庭は特有の苦労を抱えながら地域で孤立してしまいがちですが、オンラインコミュニティやオンラインイベントに参加することで、その苦労を全国の多胎家庭の方と分かち合うことができ、「自分だけではないんだ」と感じることができます。
今回、事業を実施したことで、全国の多くの多胎家庭の孤立孤独の防止や精神的な負担の軽減につなげることができたと考えています。
つなげるは、引き続き多胎家庭の支援を行ってまいりますので、活動をお見守り頂けますと幸いです。