2023年度のNPO法人ウルシネクストの活動にご支援いただき、まことにありがとうございました。
支援者様の人数が先期の144名をさらに上回る168名となり、これまでの活動の積み重ねが応援してくださる方々に共感と信頼を持って受け入れられたものと、感謝の気持ちと同時にさらに身が引き締まる想いを感じています。
2023年度はみなさまからのご寄付で、震災復興の一環でウルシの試験栽培に力を注いできた福島県飯舘村で育てた苗木300本を、飯舘村での活動に賛同いただき今後の協力関係を築くことができた福島県会津若松市と、相模漆の復活を目指す神奈川県秦野市に移植することができました。また、移植作業を通じて植栽地域間の連携を深めることもできました。
【移植作業と関連活動】
〇2022年12月6日(火)
福島県飯舘村の苗木200本を会津若松の植栽地に移植。
〇2023年3月18日(土)19日(日)
福島県飯舘村の植え替え作業を実施(大雪のため一部の作業のみで延期)。
〇4月20日(木)
福島県飯舘村で圃場整備。
〇4月22日(土)
NPO法人秦野歴史おこしの会主催の講演会でウルシの植樹パネルを展示、活動PR。
〇6月25日(日)
神奈川県秦野市用に導入した草刈り機の試運転実施。鹿対策用のトリカルネット納入。
〇7月15日(土)
福島県飯舘村用に導入した草刈り機の試運転実施。
〇11月2日 (木)
常陸大宮市で行われた日本漆アカデミー主催の「植栽適地研修会」と、NPO法人壱木呂の会主催の「優良選抜ウルシ苗による植栽会」に参加。
〇11月23日 (木)
春から延期していた福島県飯舘村のウルシ苗の植え替え作業を実施。同日、70本を会津若松市の肥培管理地に移植。
〇11月26日(日)
秦野市で飯舘村から輸送した苗木30本の植栽を実施。
賛同者の声
金継ぎ教室 淘 主宰 丹沢MON合同会社:平野 君子
神奈川県西部、丹沢山麓にある森林観光都市秦野。かつて相模漆の産地として、小田原や日本橋へ、漆を流通させていた歴史があります。
秦野市で漆を植える活動をしたいと考えていたところ、知人からの紹介でウルシネクスト様からウルシの苗木をご提供いただく事となりました。
仏ヴェルサイユ宮殿の修復に携わる職人が金継ぎの展覧会を訪れ、繕った部位を見て「これは焼かないのか?」としきりに尋ねました。漆は生産から製品化へ至るまで火を使う必要がありません。とてもSDGsなマテリアルと云えます。そしてその美しさは、麗しい日本文化を背負う魅力が溢れています。
ウルシは非常に強いかぶれ成分を有します。だからこそ、昔から山里の人々が管理し栽培をしてきました。同時にそれは衛生を保持する殺菌力でもあります。地球環境が激変する中、植物の力を上手に暮らしに取り入れ、再び丹沢を「漆の里」にしていきたいと考えています。
2024年度の活動につきましても、寄付の募集を行っております。
皆様の温かいご支援を何卒よろしくお願いいたします。