2025年度もNPO法人タイガーマスク基金の活動にご支援いただき、まことにありがとうございました。
当法人では、児童養護施設や自立援助ホーム、母子生活支援施設出身などの社会的養護の施設から四年制以上の大学に進学する経済的困難を抱える学生に、返済不要の奨学金を届け、その学びを支援しています。
2025年度はお金をまわそう基金を通じていただいたご寄付で、働きながら大学に通う児童養護施設などから巣立った学生(大学3年生・4年生)46名に、一人当たり10万円の返済不要の支援金を給付することができました。
支援金は大学生活も後半となり実習や就職活動でアルバイト時間が少なくなる学生に届けられ、学びはもちろん生活基盤の大切な支えとなっています。あたたかいご支援に改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
「こども家庭庁」が2025年4月に公開した「社会的養護の現状」の資料によると、全高卒者の57.9%が大学等に進学している現在、児童養護施設の子どもたちの進学率は24.2%にすぎません。

公的な給付型奨学金が創設されたとはいえ、施設の子どもたちの大学進学率は高卒者全体を大きく下回り、いまだに進学を断念せざるを得ない子どもが多いことを表しています。
10代後半から20代前半の若者が、学費に加えて、毎月の家賃や光熱費、通学の交通費、日々の食費をたった一人で工面し続けることはとても困難です。長引く物価高も、仕送りのない学生の生活に深刻な影を落としており、「食事の回数を減らしている」「野菜や果物は高くて買えない」「重ね着して暖房を使わない」というような苦しい声も聞こえてきました。
非正規アルバイトである学生たちの賃金の上昇は少なく、使途を学費に限定しない「タイガー進学支援金」に助けられたというお礼の便りが届いています。

経済的なことはもちろんですが、頼れる大人が身近にない学生たちにとって、自分たちのことを応援してくださる大人がいるということは、大きな励ましとなっています。
「自分は1人ではない」と感じた経験が、彼ら彼女らの背中をあたたかく押し、希望を持って社会に巣立っていくことができています。
私たちの未来を支える子どもたち・若者たちが「学ぶ」ことを「当たり前」に選択できる社会創りのために、この活動を続けてまいります。
生まれや育ちに関わらず、子どもたちが安心して暮らし、巣立っていけるように引き続きのご理解とご協力をお願い申し上げます。
