- 募集団体は 特定非営利活動法人ウルシネクスト です。
- 地域社会支援分野への寄付でもこの団体を支援できます。
- 支援総額は2024年10月7日現在のものです。
代表者からのメッセージ
日本人は縄文時代から幾世にも亘って漆という自然の恵みを上手に活かしてきました。
その日本の漆が、危機を迎えています。
漆はウルシの木から採取される「漆液」という天然素材で、安全で安心、きちんと育てることで何度でも再生が可能です。自然環境を汚したり、採取から製品作りの工程で大量のエネルギーを使うこともありません。持続可能な社会への貢献が期待できる素材でもあります。
先人たちから受け継いだ漆の文化を次の世代に伝えていく、そして漆をもっと社会のために役立てたい、それが私たちの思いです。
漆は、木を育てて採取するまでには、相当の手間と長い時間がかかります。一朝一夕に増やすことは叶いません。
日本から漆が消滅しないよう、まず私たちは漆を増やすため、活動に賛同していただいた地域・団体の植栽地へのウルシ苗や植樹の支援に取り組んでいます。
中でも秦野市の有志団体は、丹沢を再び「漆の里」として復活させようと地域ぐるみで取り組まれており、ウルシネクストは立ち上げから協働しています。
この秦野の活動を持続し、「漆の里」へと育てていくためには多くの方のご賛同とご支援が必要です。
どうぞ私たちの活動をご支援ください。よろしくお願い致します!
特定非営利活動法人ウルシネクスト
理事長 柴田幸治
ウルシネクストが取り組む社会課題
「漆」は、縄文時代から日本人の生活を、国の宝を、文化・芸術を支えてきた、日本が誇る天然素材です。この自然の恵み「漆」と漆文化が、今、存続の危機にあります。
日本文化を象徴する「漆」ですが、以前から国内需要は外国産、特に中国産に依存してきました。自給率は、40年以上にわたって1~5%程度という低さです。生産量も2020年には2トンを超えましたが、昨年2022年の生産量は1.8トン(前年比13.3%減)に留まっています。
頼りの中国産漆も年々減少し、2021年には輸入量が22トンと、1980年比で94%も落ち込みました。背景には中国の経済発展による仕事の選択肢の増加や、それに伴う山村での漆採取者の高齢化による担い手不足があります。
《漆の国内生産量・輸入量の推移(単位kg)》
資料:林野庁 林業白書 特用林産物生産統計調査をもとに当財団作成
このままでは国内需要に深刻な影響を与えるばかりでなく、漆や漆文化そのものが途絶えてしまいます。
永年の依存から脱却して日本の漆生産量を増やしていくためには、「植栽事業を広め、継続して育てていく環境を整える」ことを本気で考えていかなければなりません。
ウルシネクストの活動と実績
ウルシネクストでは、植栽事業を広めるために、各地の有志団体や個人と連携し、お金をまわそう基金を通じた皆さまからのご支援を活用して、4年間で岩手県盛岡市上米内に1,932本、福島県飯舘村に30本、同会津若松市に320本、秋田県五城目町に75本、神奈川県秦野市に250本、京都府京北町に50本、富山県立山町に20本と、合計2,677本のウルシ苗を提供してきました。
お陰さまで5期目を迎える今期は、これまでの植栽事業を継続的なものにし、持続可能なウルシの植栽地に育てていくために、各地域と伴走し、生育状況や課題を確認しながら、植栽後の生育環境の整備を協働で行っていく計画です。
今回の助成事業でウルシネクストが取り組むこと
今回の助成事業として取り組む神奈川県秦野市は、かつて相模漆と呼ばれる漆の産地で、日光東照宮の下地漆として使われていたという歴史のある土地柄です。
その相模漆を復活させようと地元の有志団体「丹沢漆の里ムーブメント」が中心となって、ウルシネクストと共に国産漆を増やす取り組みの一環で2022年からウルシの植栽を始め、これまでに250本のウルシ苗を植えてきました。
地元の理解者、協力者も多く、将来的に産地の復活が十分期待できる地域です。
植栽後の圃場整備にも力を入れていただいている秦野市で、新たな植栽地約0.2ヘクタールを確保できる見込みが立ちました。
そこで、植栽に加えて獣害対策や下草刈りなど生育環境の整備を行える規模で、さらに200本のウルシ苗の植栽を計画し、着実に増やしていこうと考えています。
今回、ウルシ苗の調達にあたっては、国内第2の産地である茨城県・奥久慈漆生産組合さんの協力を得て、長年の研究の元に育てられた優良品種の分根苗を分けていただく予定です。
秦野市で漆を復活させるために
秦野市では「はだの一世紀の森林づくり構想」が提唱されています。
高付加価値の林産物として日本に残すべき有用で良質な素材としての漆やその歴史を知ってもらうため、また、里地里山の保全に関心を持ってもらうために、植栽や下草刈りなど活動への参加、講演会などを通して、地元や周辺地域の皆さん、学生の皆さんとの繋がりをつくり、地域ぐるみで漆復活の機運を高めていきたいと思います。
地元有志団体「丹沢漆の里ムーブメント」の声
ご支援のお願い
ウルシネクストは、お陰さまで、お金をまわそう基金の助成先団体に選んでいただいてから5期目を迎えることになりました。これまで多くの方にご賛同いただき、温かいご支援をいただきましたことに、改めて感謝申し上げます。
この間、国産漆の植栽について、私共にも様々なお問い合わせをいただいています。これまでの4年間の活動の積み重ねと、ご支援をいただいた皆さま方を通じて認知が広まったことも、効果として現れているのではないかと実感しています。
秦野での取り組みは、まだまだ小さな規模ではありますが、産地復活のベンチマークの一つになればと、地元の方々と共に力を入れて取り組んでいます。
引き続き皆さまに関心をお持ちいただき、お力添えをいただければ、こんなに心強いことはありません。厳しい状況にある国産漆の植栽事業が、必ず未来に繋がると信じております。
皆さまのご支援を何卒よろしくお願いいたします!
皆さまからのご寄付の使いみち
皆さまからのご寄付は、新たな植栽地に植えるウルシ苗(200本)と鹿除け用「トリカルネット」の購入費用(200セット)、植栽活動に付随する旅費交通費に充てさせていただきます。
・ウルシ苗木:110,000円
・通信運搬費:7,000円(ウルシ苗木送料)
・消耗品費 :476,520円(鹿除けネット)
・旅費交通費 :113,695円
◎3,500円のご寄付で、ウルシ苗1本と鹿除けネット1セットを新たな植栽地に植えることができます。
賛同者の声
団体概要
団体名 | 特定非営利活動法人ウルシネクスト |
所在地 | 秋田県秋田市 |
お問い合わせ | 電話:070-9030-2824 |
当プロジェクトの事業計画
事業名 |
相模漆の復活で、国産漆を増やす植栽事業に貢献を!
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事業実施団体 | 特定非営利活動法人ウルシネクスト |
事業内容 | 危機的に不足している国産漆を増やし後世に繋げていくために、各地の植栽候補地、及び漆の復活を目指す地域などと連携して植樹・育成し、漆の森づくりを行っていく事業。
国産漆を持続可能な循環サイクルにすることを目指し、漆文化の保護・継承や地域振興に貢献する。 特に、これまでの連携を通じて植栽地の更なる確保が見込める神奈川県秦野市での植樹・生育活動を推進する。 |
事業実施期間 | 2023年12月1日から2024年11月30日 |
総事業費 | 757,215円 |
当サイトでの 募集額 |
【募集額】
707,215円 【内 訳】 旅費交通費:113,695円 消耗品費:476,520円 通信運搬費:7,000円 その他(ウルシの苗木購入費):110,00円 |
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