私たちが助成対象事業を選ぶ視点について

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私たちが助成対象事業を選ぶ視点について

お金をまわそう基金は、社会課題に取り組む活動を寄付で応援し、よりよい社会創りに寄与することを目的に活動しています。

皆さまからの寄付を助成金としてお届けすることで、社会課題に真摯に活動する人を支えるとともに、支援する人にも「寄付してよかった」と感じていただきたいと思っています。そのために、助成する対象を責任もって選んでいます。

助成する対象を選ぶ際には、ご申請いただいた事業が「助成対象事業選考基準」の全ての項目を満たしているかどうかを確認していますが、今回はその中で特に私たちが重視している点についてお伝えさせていただきます。

 

社会課題と公益性

私たちの助成の対象は、非営利の団体が行う「子ども」、「地域社会」、「文化・伝統技術」、「スポーツ」の4分野の事業の事業です。

団体ではなく、団体の行う事業を助成の対象としているので、まずはそれぞれの団体から申請いただいた事業がどんな事業なのかを確認します。

その確認の中で大切にしていることが、「社会課題」と「公益性」です。

私たちは、助成する事業によって社会課題が解決され、よりよい社会となることを目指しています。このため、申請された事業の背景にどんな社会課題があるのかを重視しています。必要があれば統計などのデータも確認します。

「公益性」については、私たちは特定の人や特定のグループのみを対象としない、その事業を必要とする人に広く開かれた事業であることを重視しています。

この2点を確認して、「なんとなくいいこと」ではなく、社会課題に取り組む事業を選んでいます。

 

継続性と発展性・波及効果

では、社会課題に取り組む事業が「よりよい社会」につながるためには何が必要でしょうか。当然ですが、社会課題の解決は一朝一夕にはいきません。継続した取り組みが必要です。

私たちは、1回限りのイベントではなく、団体さんが日々行っているような継続的な事業を助成の対象に選んでいます。団体さんから「新しい事業でないとダメですか?」といった質問をいただくことがあります。もちろん新しい事業でもいいですが、ずっと続けている普段の地道な活動こそお手伝いしたいと考えています。

また、事業を続けることで、発展する可能性があったり、事業の効果が様々に広がっていくことが期待できるかどうかといった点も確認しています。事業を継続することで、社会課題の解決が図られ、様々なよい影響が周囲に広がって、その先によりよい社会が見える。そんな未来を思い描けるような事業を選びたいと考えています。

私たちの助成先の中には、何年にもわたり、同じ事業を寄付でお手伝いさせてもらっている団体さんもあります。助成の回数の制限を設けることなく、継続した活動を支えることができるのも、私たちの助成事業の特徴の一つといえるかもしれません。

 

団体の運営状況

寄付する人が安心してお金や想いを託していただけるかどうかや、事業を継続して行うことができるかどうかを考えると、事業だけでなく、事業を行う団体そのものについても確認する必要があります。

ガバナンスの観点から、組織の運営に必要な規程や規則などが定められていることや、代表者の独占的な判断ではなく、規定に則って民主的に意思決定が行われていることなどを確認します。

また、団体の継続可能性や運営状況など様々な観点から、決算書類を確認しています。

 

まとめ

私たちは、社会課題が解決され、よりよい社会となることを目指して、非営利団体が行う事業に助成をしています。

助成先を選ぶ際には、申請いただいた事業の「社会課題」や「公益性」を確認して、社会課題に取り組む事業を選んでいます。

社会課題の解決には継続的な取組みが必要なため、事業は継続的に行われているかどうかや、発展性・波及効果といった点も確認しています。また、団体そのものの運営について、安心して寄付を託せる団体かどうかも確認しています。

現在、お金をまわそう基金のウェブサイトに掲載している全ての事業は、これらの確認を経て私たちが責任を持って助成先として選んだ事業です。この先10年後、20年後に、これらの事業の先にどのような社会ができるのか、一緒に見守っていただけると幸いです。