
いつも星つむぎの村の活動にご理解とご支援を賜り、まことにありがとうございます。
おかげさまで、2024年度も全国の病院や支援学校や施設、在宅療養の子どもたちのご家庭などにプラネタリウムを届け、「一緒に星を見る」機会をつくることで、社会からの孤立感を軽減し、明日への希望につながる時間を共有することができました。
星空に触れることが容易ではない、長期入院をしている子どもたちや難病や障がいとともに生きる子どもたちとそのご家族に星空を見てもらうことができましたのも、みなさまのご支援のおかげと心から感謝しております。本当にありがとうございました。
2024年度は当初の目標を大きく上回り、出張プラネタリウム114件、フライングプラネタリウム19件、参加者数は延べ9,594人と、全国各地で多くの子どもたちやそのご家族と「一緒に星を見る」時間を共有できました。
長期入院中の子どもたちや医療的ケア児が、病室や自宅で満天の星空を体験することで、孤立感の軽減や希望の回復につながりました。
ライブでの語りと映像を組み合わせたプラネタリウムが、子どもたちの感情を豊かに引き出し、強い共感を生みました。ご家族や医療スタッフからも「生きる力をもらった」「星空が癒しとなった」との感想が寄せられ、この活動の社会的意義を再確認しました。
長く続いた新型コロナ禍の影響が少なくなり、子どもたちが入院している病棟に入ることができることも増えてきました。
長期入院中の子どもが初めての星空体験に目を輝かせ、無表情だった子が地球に帰るシーンで笑顔を見せ、涙する親御さんも少なくありませんでした。
「生きていることは奇跡だと思った」「この子と星を見られて本当によかった」といった感想が寄せられ、星空が人々の心に希望を灯すことを実感しました。
また、残り時間が短い子どもさんに星空を見せたいという医療スタッフからの連絡を受けて、その日のうちに機材を発送し、翌日の午後にはご家族が集まって星空を見上げてもらうこともありました。
当日の様子を見ていた医療スタッフから「ご家族にとってかけがえのない時間となりました」というお言葉をいただきました。
公共施設などで行うイベントでは、星空を通して子どもたちが障がいの有無を超えてつながる場面もたくさん目にしました。
スタッフからも「短時間で宇宙を旅し、生きていることの不思議と感謝を感じられた」と評価をいただきました。
一方で、急な依頼や遠隔地への対応においては、機材輸送や機材故障、スタッフ不足などが課題として残りました。今後はオンラインのさらなる活用と機材整備やスタッフ配備の強化を進め、より多くの人に星空を届けられる体制を整えていきたいと考えています。
星空は、境遇や場所を超えて人をつなぐ力を持ちます。子どもたちの孤立感を和らげ、明日への希望を生み出す活動として、今後も「病院がプラネタリウム」を継続・発展させていきますので、引き続きのご支援をよろしくお願い致します。