お金をまわそう基金へ寄付していただいている方が、寄付体験をざっくばらんにお話しする「Shall we KIFU?」。
第3回は、一般財団法人 さわかみ財団 で働いている上川 智子さんにお話を伺いました。
「寄付」すると自分のお金が減るだけ、と、感じることはありませんか?ですが、実はそうではないかもしれません。
「寄付って難しい」「ハードルが高いな」と感じている方が、寄付の素敵な一面を知って、行動するきっかけにしていただければ幸いです!
(現在コロナの状況を鑑み、当財団のグループ会社を中心にインタビューをしています。)
上川さんの寄付体験
ミーティングやイベントなどの会場を借りたりするにはお金がかかるので、資金集めに奔走したり、手弁当でやったり、本当にお金が必要だなと実感したのがきっかけです。
「かっこよくてきれいだな」と衝撃を受け、今でもとても尊敬しています。
今もボランティアをされているんですか?
コロナの関係で子ども食堂がクローズになり、子ども食堂活動ができず残念です。
沢山ある活動の中から、上川さんが寄付先を選ぶポイントは何ですか?
知ることが8割、行動はあとの2割程度だと思います。
寄付して生まれた、意外な効果!
相手が喜んでくれると嬉しいとか、相手の役に立つということもあるけど、世界を俯瞰してみられるようになる気がします。数字やお金に縛られるのではなく、心の安定につながるというか。うまく言えないのですが…。
iPS細胞の研究所に寄付をしているのですが、寄付をすると報告書などが送られてきますよね。それを見ると、普段の生活では知りえないことを知ることができる。この研究はすぐに結果が出るようなことではないけど、何年後かの効果の大きさを想像すると、ワクワクします。将来への投資みたいなんですよね。
金融商品への投資と違うのは、お金のリターンを期待していない分、気楽に、純粋に、将来の結果を楽しみにすることがでます。
お金をまわすということ
※カードゲームを通して、消費者・お店・メーカーの視点からお金とモノをやりとりし、あらかじめ決めたゴールに向けて取引を経験する。
そうですね。「経済教室」は、自分の行動やお金の使い方が周りに及ぼす影響を考える、向き合うというゲームです。
まさに寄付も自分の行動を考える事なので、共通点があると思います。
はい。経済って、「一人一人の行動が社会や未来を作る」というのが根本だと思います。
より良い社会を築いていくには、どういう選択をしたらいいのか。お金を通じて未来を作るという意味では、寄付でお金をまわすのも経済活動のひとつですよね。
自宅の食器の破損から、共感、寄付へ
はい、寄付先はいつも子供分野から選んでいましたが、ある日家にあった漆の器が欠けてしまったんです。直そうと思って修理できる所を探したのですが、近所に直せるところがなくて困ってしまって…。
ついでに漆のことを調べたら、国産の漆が消えかけているという状況を知りました。
寄付する人にも色々な思いがありますよね。
寄付する人と、寄付される団体ともそういう仕組みがあるといいなと思います。
こんな社会を作りたい!
それぞれの人が自分のペースで歩んでいけるような社会にしたいですね。昔と比べると社会問題が多様化して、何もかも一律では対応していけない社会になってきていると思います。これからは、多様性があってこそ様々な状況に対応していけるのではないでしょうか。
一生懸命に取り組む人を応援し、感動を分かち合いたい、と。頑張る姿に気持ちが熱くなったり、心が揺さぶられたりするんですよね。
だから寄付って面白いなと思います!
今日はありがとうございました!
**編集後記**
日々生活していると、世界中から様々なニュースが飛び込んできます。数え切れないほどの世界中の問題から寄付先を探すのは、ちょっと大変ですよね。
そんな時、上川さんが自宅の器から漆の問題を知ったように、自分の身の回りからヒントが得られるのかもしれません。たとえば、
身近な公園の緑から、自然環境を。
好きな食べ物から、食料の産地や生産者の方を。
お気に入りの洋服から、ファッション業界の抱える課題を…。
問題が見えて、たとえ自分の力では解決することはできなくても、そこで頑張っている人を応援することで、解決に向けてともに歩むことができるのではないでしょうか?
今自分が大切にしているものを「もう少し大切にするには?」と考えてみると、案外近くに答えがあるのかもしれません。
お金をまわそう基金 田川
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