『ただいま*おかえり』~未来を創る子どもたちを育む「ファミリーホーム」~

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『ただいま*おかえり』~未来を創る子どもたちを育む「ファミリーホーム」~

 

2018年5月12日、『ただいま*おかえり』~未来を創る子どもたちを育む「ファミリーホーム」~セミナーを開催いたしました。私たちは、助成先団体へお金をまわす役割だけではなく、活動を広めたり、人と人をつなぐことにも力を入れています。今回は、助成先団体の一般社団法人おかえり基金理事長 土井高徳さんを迎えてファミリーホームの生活の現場や存在を知る内容でした。

皆さまから前回の筒状の資料に「おもしろい」、「かわいい」という反響があったことから、今回の資料も一工夫してみました。
今回は小冊子にしてセミナーが始まるまでの間に読んでもらい、さらに期待感を持ってもらいたいという想いで作成しました。

 

『何気ない暮らしが一番』

一般社団法人おかえり基金が支援している「土井ホーム」を元にファミリーホームの生活の現場について話していただきました。土井ホームでは11歳から45歳までの男女青年7人が生活をし、家庭環境を剥奪された子どもはその代わりとなる場所として、福祉の谷間にいる青少年・成人は地域社会に帰る場所として提供し支援をしています。

「ファミリーホームは何をしているのか。」何気ない暮らしを提供しています。困難を抱えた子どもたちは朝起きて「おはよう」、見送る際は「元気に学校行っておいで」、朝、昼、晩の食事は「おいしそうにご飯を食べるね」など挨拶、食事、適度な運動、睡眠、掃除など日常生活のルーチンワークが極めて効果的。安心感のある環境、確かな応答によって、子どものしなやかで強靭な力や回復力が働き始めます。また子どもたちは社会から支援され、その子どもたちが地域の中で公園掃除や草むしりすることで地域住民から「ありがとう」と言われる事が一番の薬です。助け合い、支え合いが心地よいという気持ちを経験し何気ない暮らしの中で「ありがとう」と言われる場面を提供することが大切です。

 

『住環境の改善には最高の環境を提供する』

畳一枚につき1人、6畳なら6人でも問題ないとされていたが、現在は1.5畳に1人、ただし狭すぎる状況は変わらず。この雑魚寝状態は年に一度海の家に泊まるということであればよいですが、睡眠障害を持った子どもにとってはまずは安心安全な環境を提供しなければなりません。「そこまですることはないのでは。」という声をいただくこともありますが、困難を抱えた子どもにとって、そのまま社会に出た時、困難を引きずってしまい問題を起こしてしまうのが多くまた社会的損失にもつながります。繰り返し起こさないためにも初期投資として最高の環境を提供することが子どもにとっても社会とっても良いことなのです。

土井さんが語るファミリーホームの現場で「子どもの成長が我々にとって一番の喜びです。」と語っていたのが印象的に残っています。今回は全国にあるファミリーホームの中の一例としてお話をいただきましたが、困難を抱えた子どもたちにとって何気ない暮らしや住環境を整えることが大切であることは共通していることと思います。『子どもを社会で育てる』意義や使命感を感じられたお話であったと思います。

 

 

『まずは共感の輪を広げましょう』

「我々の活動は一人でも多くの方に、社会問題に取り組む活動を知ってもらい、共感してもらい、そして寄付していただく。こういった流れをつくっていきたい。」

まだまだ知らない方が多く、みんなで知らない人をどんどん巻き込んでいくことが最初の支援の一歩にもつながります。

「日本の預貯金は世界最大の宝物。この預貯金の1%が寄付にまわれば日本は大きく変わる」社会問題に取り組む団体の現場にまわれば即座に消費し、結果経済はまわるとのことです。一時はお金を出すことになるがまわりまわって自分にも還ってきます。

預貯金の1%を寄付にまわすことも大切ですが、まずは自分の家族や友人など誘い、共感の輪をどんどん広げていく行動は誰もができるのではないようでしょうか。

『ご参加いただきありがとうございました。』

セミナー終了後、多くの方にアンケートのご協力をしていただきました。寄付や社会問題への関心についてご協力いただいた皆さまから【高まった】とお答えいただきました。

ご意見やご感想について、「子育ては通常でも大変なのに困難を抱えた子たちと関わっていくことに本当に並々ならないことで誰にでもできるという仕事ではないと思います。どのような形で自らが携わっていけるか改めて考えていきたいと感じました。」

「できるだけ、次回の講演をお知らせしていきたいです。支援の輪を広げていきたいです。他の団体の活動内容も知りたいです。」

など多くの方からうれしいご感想をいただきました。これからも社会問題に取り組む団体を知ってもらい、出会いの場としてお越しいただければと思います。