
2024年度もハーベストの活動にご理解とご支援を賜り、まことにありがとうございました。
皆さまのご支援のおかげで、高校8校・中学校6校の2,377名の生徒たちに市民講師によるキャリアセミナーを届けることができました。
家族や教師以外の大人と対話する機会の少ない生徒たちに、さまざまな経験を積んできた社会人講師との対話の場を提供することができましたのも、みなさまのご支援のおかげと心から感謝しております。
高校での「総合的な探求の時間」がPBL(課題解決型学習)などスキルを重視した形式にシフトする傾向が進み、キャリアセミナーのような個々の生徒の興味関心の探索に重きをおいたプログラムが選択されにくくなるなど、課題も明確になった2024年度でした。
ハーベストでは、今後も高校生や中学生のために生きた対話の場を提供し続けたいと考えています。
支援者のみなさまには引き続きお見守りいただけますと幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い致します。
2024年度も合計14校でキャリアセミナーを実施し、2,377名の生徒が251名の市民講師と出会う機会を創出できました 。
事業計画の段階では、高校10校・中学校4校での開催を計画していましたが、内訳としては、高校8校・中学校6校となりました。実施校の内訳が比較的規模の大きな高校が小規模な中学に入れ替わったため、参加生徒数は約2,500名の計画に対して2,377名となりました。
キャリアセミナーの実施校数は漸減傾向にあるものの、すっかり定番化していてる学校も存在します。これは、近年のキャリア教育が、単なる職業体験に留まらず、生徒が社会人の多様な生き方や価値観に触れ、主体的なキャリア形成を促すことを重視しているためと考えられます。
特に「総合的な探究の時間」においては、課題解決学習に移行する傾向が見られる一方で、その土台として、生徒自身の興味関心を深めるための対話が不可欠であるという認識が学校現場に浸透しつつあります 。
ハーベストのキャリアセミナー事業は、まさにこのような学校現場のニーズに応えるものであり、生徒の知的好奇心や外向性を高める効果が定性・定量的に示されていることも、継続的な実施につながる要因となっていると考えています。
2024年度は、本事業を通じて、生徒主導のプログラムも実践しました。キャリアセミナー等を経験した生徒が、社会人のプロフィールを収集する事後授業を行い、自らがキャリアセミナーを企画・運営できることを示し、生徒の主体性を引き出す新たな可能性を確認しました 。
ハーベストでは、学校外での対話の機会として「ことばのたき火場」を毎週開催しています。開催回数はこの1年間で80回を超え、地域における恒常的な対話の場として定着しました 。
「ことばのたき火場」は多様な年齢層の人々が集い、自由な対話を行うことで、参加者同士のつながりを生み、キャリアセミナー事業を支える講師や支援者の確保にもつながる重要なリソースとなっています 。
今後もこれらの活動を通じて、生徒たちが学校と地域の両方で多様な大人と対話する機会を創出し、教育本来のゴールである主体的な若者の育成に貢献していきます 。