NPO法人glolab
代表理事 柴山 智帆
今年、寄付でできたこと
私たちは、保護者の仕事や国際結婚等の都合で海外から日本にやってきた外国にルーツを持つ若者を対象としたキャリア教育に取り組んでいます。
2022年度からは「NEWDOOR進学プレッププログラム」というプログラムを始めました。
これは、進学を希望しつつも奨学金受給に制限のある在留資格を持つ、非常に困難な環境にある生徒を対象として、年間を通じて行うキャリアプログラムです。
2024年度は、皆様のご寄付によりプログラムに参加している6名の外国ルーツの高校生に、これまで毎月1回日本語作文教室を提供することができました。
温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます。
プログラムの一環として、外国にルーツを持つ社会人の方をお呼びし、生徒との対話を行なっていただいています。
9月には、世界的に有名なビジネス誌で「次世代を担う30歳未満の若者」の1人として選ばれた岡村アルベルトさんにお越しいただき、皆で起業について考えました。
生徒には事前に日本語で起業プランを考えてもらうようにしており、こうした活動にも日本語作文教室での学習がとても役に立っています。
今年度は新たに保護者支援も開始しました。保護者が日本での進学について母国語での情報や複雑な在留資格の情報を得ることが難しいという課題がわかったからです。
10月には行政書士法人IPPOさんのご協力のもと保護者説明会を実施しました。
生徒が直面する課題はさまざまですが、コーディネータのスタッフが生徒に丁寧に伴走し、希望する進路に進めるようサポートしていきます。
紹介したいエピソード
今年見事大学に進学したこのプログラムの卒業生が、先輩として夏合宿に参加して大学の様子の話をしてくれました。
「日本語は大事だよ。大学の日本語は本当に違うから」
など実体験にもとづいたアドバイスを高校生にしていたのが印象的でした。
また、昨年度プログラムに参加した生徒は受験真っ盛りですが、早くもそのうちの二人から希望の大学に合格したという嬉しいニュースが届いています。
二人とも昨年日本語作文教室でコツコツ学習していた生徒です。こうして頼もしい姿を見ることができ、私たちも大変嬉しく感じました。
皆様からご寄付をいただいたからこそ、生徒たちが未来へ一歩進むことができました。
これからも外国にルーツを持つ高校生の未来のため、皆様のお力をお貸しいただければ幸いです。