あいであるの「マネークリップレクチャー事業」にご支援いただきありがとうございました。
児童養護施設を出た子どもたちへのアンケートでは、施設退所直後に困ったこととして、孤独感や孤立感と並んで、生活費(31%)、金銭管理(32%)が挙げられています。
一方で、施設職員には、子どもにどう学ばせたらよいかの事例やアイデアが少なく、あいであるのマネークリップレクチャーに期待が寄せられています。
従来はレクチャーを対面で行ってきましたが、コロナ禍により、施設訪問ができなくなりました。
それでも、子どもへの退所後を見据えた準備・支援の必要性は変わらずあります。
このような状況下で、お金をまわそう基金の助成を受けて、レクチャーの意義や進行の仕方などを紹介する動画を制作しましたが、昨年度中に申請のあった施設2か所に配布することができました。
動画を見て、施設の子どもにレクチャーを実施した職員からは、「子どもが生活の中で起きるトラブル、予期せぬ出費があることを具体的に学ぶことができたようで、レクチャー実施前と、実施後でお金の管理に対する考え方の変化が見受けられた」との報告があり、対面でのレクチャーに近い成果が得られました。
レクチャーに参加した高校三年生からは、生活の中で起きるトラブル・予期せぬ出費があることを具体的に学ぶことができたようで、「貯金って大事やなって思った」との感想を聞くことができました。
今後は、動画配信と施設訪問によるレクチャーという2段階のアプローチだけでなく、アフターフォローにも活用してもらうなど、より効果的な方法を模索しながら、児童養護施設の子どもたちにお金の管理を学ぶ機会を提供していきたいと思います。
公益財団法人 あいである
代表理事 木皿 昌司
事業成果
● 対面でのレクチャーの実施 5施設(うち新規3施設)
● 動画配信でのレクチャーの実施 2施設(うち新規2施設)
事業名 | 児童養護施設で暮らす子どもにお金の管理を体験する機会を! 〜マネークリップレクチャー事業〜 |
内容 | 当法人では、オリジナルツール「マネークリップ」を開発し、生活費やお金の管理、コミュニケーションの仕方を、楽しくゲーム形式で体験できるレクチャーを、施設職員、施設で養育されている子どもに行い普及を図っています。
社会に出た子どもがどのような場面で、お金を使うのか、どのような判断をしているのかをレクチャ-カードで確認しながらゲームを行い、体験することで、少しずつお金に関するスキルを身に付けることができます。 従来は、施設を訪問してレクチャーを行っておりましたが、コロナウィルス感染拡大の状況を鑑み、今年度は施設訪問によるレクチャーと併せて動画配信によるレクチャーを行いたいと考えています。 施設からは、コロナ禍でもマネークリップのレクチャーを行って欲しいとの要望があり、動画を制作し、配信をすることで、コロナ禍でも子どもたちにお金の管理に触れる機会を持ってもらいます。 |
事業期間 | 2021年4月から2022年3月まで |
事業の詳細はこちらから 児童養護施設で暮らす子どもにお金の管理を体験する機会を! 〜マネークリップレクチャー事業〜