2021年3月6日、7日に、公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢を によるオンラインでの「ウィッシュ・バケーション」が開催されました。
ウィッシュ・バケーションとは
ウィッシュ・バケーションとは、個人や企業などの支援者の方々からのご寄付をもとに、旅行中の身体的ケアや金銭的な面も含め、難病を患う子どもとその家族全員に楽しんでいただけることを目的に提供される旅行です。
難病を患う子どもやその家族は、社会とのつながりが希薄になりがちです。
このバケーションを通じて社会の方々との交流をもち、「大丈夫、独りじゃない」と実感していただくことや、お父さんやお母さん、きょうだいなど、家族同士が心の内を話すことで絆を強くし、明日への夢や勇気をもってほしいとい考えて実施されてきました。
今まで、東京ディズニーランド(東京)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪)などのテーマパーク体験、沖縄、広島、和歌山などでのリゾート体験、浅草などの一日観光体験などを行なっています。
今回のウィッシュ・バケーションの旅行先は、病気を患う子どもとそのご家族のレスパイト施設として(一般の方もご利用いただけます)2020年3月15日にオープンした『Hope&wishバケーションハウス 青と碧(あお)と白と沖縄』。コロナ対策のため、オンラインで開催されました。
バケーションハウス 青と碧(あお)と白と沖縄
青と碧(あお)と白と沖縄は、那覇空港から車で1時間ほどの、恩納村真栄田にあります。
気候は亜熱帯地帯気候に属し、「非日常」な空間を味わえます。代表理事の大住さんは、下記のようにお話されています。(ウェブサイトより抜粋)
Hope&Wishバケーションハウス青と碧(あお)と白と沖縄 は、“非日常”をテーマに創りました。
…中略
私たちの“非日常”とは、“ちょっと離れて、また戻ってみて、改めて魅つめなおす”ことです。日常とは異なる場所や環境に行ってみて初めて、“いま、ここ”の日常のなかにあった歓び、しあわせに気づくことができるのです。ありふれた毎日の中では、“当たり前”で気づかなかったことも、“なくして”初めて気づかされることも多くあるものです。
沖縄には特に2つの宝物があります。“自然”と“社会”です。
“自然”。。大きな空、流れる雲、まぶしすぎる太陽、輝きすぎる星、碧い海、寄せる波…。また、これまでに見たこともなかった野菜や果物、植物が生き生きとあります。そのすべてが凛と、ただ、あります。堂々と。
“社会”。。ちょっと歩いていると“挨拶”があります。ちょっと立ち止まると“立ち話”が始まります(*意外と長くなりますから、急ぐ時は注意!)。運転していると前の沖縄ナンバーの車は時速20キロ位のノロノロ運転で、急にウィンカーも出さずに左折したりもします。それでも、誰も、あの大きなクラックションは鳴らしません。
“非日常”とは、“ちょっと離れて、また戻ってみて、改めて魅つめなおす”ことです。
ここ、では、それ、が200%できます。いつでも、お越しください。お待ちしています。
代表理事 大住 力
ウィッシュ・バケーションスタート!
3月6日土曜日の午後、ウィッシュ・バケーションがスタートしました。バケーションハウス青と碧と白と沖縄 から、代表の大住さんと、バケーションハウスキャプテンのシュウさんのご挨拶。
「皆さんのお手元に、沖縄の香りがするものは届いていますか?」
大住さんは、参加するご家族の皆さんに呼びかけました。
参加するご家族に沖縄の雰囲気を感じてもらえるよう、事前に沖縄のちんすこうや月桃の実、サンゴのかけら等が届けられていたのです。ご家族の皆さんは、香りや味、手触りなどで沖縄を感じながら、バケーションは始まります。
今回は、北海道、宮城、大阪、福岡から5家族が参加し、それぞれ自己紹介を行いました!時期は3月、北海道はマイナス2度、薄手のシャツのお二人の服装と比べると、沖縄の暖かさが画面越しにも伝わってきます。
まずは動画でシュウさんが館内の様子を紹介。また、生中継で外の様子も案内していただきました。おしゃれなお部屋、ホテルから見える美しい海など、まるでその場にいるように、バケーションハウスの魅力を存分に感じることができました。
一通りの紹介が終わると、本日のスペシャルゲスト、まっちゃん(仲松 徹弥さん)が登場。
「沖縄の砂浜はなぜ白いの?」「サンゴは動物か、植物か?」「雨の日の海の色は何色?」といったクイズを出して、参加したお父さんお母さん、きょうだいの皆さんで、あれこれと考え答えを出し合いました。沖縄の自然が大好きなまっちゃんによる、サンゴや星の砂、沖縄の生き物についての解説に、参加者はぐいぐいと沖縄の魅力に引き込まれていきました。
頭の中が沖縄でいっぱいになったところで、1日目が終了。
「今夜は、沖縄に泊っている気持ちで眠ってくださいね」と大住さんは結びました。
バケーション2日目
二日目のバケーションは、雨の降る屋外からスタート。この時は、たまたま近くを通ったという大住さんのご友人の新城彰さんが、飛び入りのゲストで登場されました。
新城さんは沖縄で公務員やレーシングドライバー、ボクシングなど様々なお仕事をされて過ごし、ひょんなことから大住さんと知り合ったとのこと。新城さんがうちなーぐち(沖縄語)で色々とお話しされると、耳慣れない言葉にお子さんたちもワクワクが止まりません。
この日は、バケーションハウスの近くにある牧場を動画で紹介してくださいました。
大住さんがたまたまこの牧場を運営されている方と知り合い、牧場主の方がバケーションハウスの理念に共感され、ホースセラピー(癒されたり心身の状態が改善されたりする効果を得るために動物と接する療法を行う「アニマルセラピー」の一種)の提供を申し出てくださったとのこと。
子どもたちは、「馬にちょっと触ってみる?」というところから始め、慣れてきて大丈夫そうだったら次は「ちょっと乗ってみる?」とステップを踏み、馬に乗ります。
実際に楽しそうに乗馬をすることができた子供を見て「乗馬ができるなんて思ってもいなかった」と感動する親御さんもいらっしゃるそうです。
青い空と海に囲まれて乗馬をする写真を見て、参加者の方からは「ぜひこの神秘的な光景で乗馬をしてみたい!」と声があがりました。
星プラーク
最後に、Hope&Wishバケーションハウス青と碧(あお)と白と沖縄にある、特別なオブジェ、「星プラーク」のご紹介です。
バケーションハウスの中央には、幻想的な水盤が設置されています。
この水盤の中央に、今年の2月、あるオブジェが設置されました。
この「星プラーク」と名付けられた不思議なオブジェは、今回のオンラインツアーにも参加されている斎藤さんご夫妻のお嬢様、美愛(みちか)さんが書いた詩をもとに作られました。美愛さんは病気で亡くなりましたが、彼女が書いた詩を読んで感銘を受けた大住さんが、ぜひ形に残したいと考えて実現したものです。
ほし
一ねん さいとう みちか
ほしになりたい。
きらきらして、きれいだから。
ほしになって、みんなとあそびたい。
ともだちいっぱい、つくりたい。
がっこうよりも、もっともっと。
ともだち つくりたい。
わたし、ともだちつくれるかな。
ほしは いいな、
ともだちなんにん いるのかな。
ともだちたくさんできたら、
まいにち なにしてあそぼうかな。
うきうきして、
わくわくして、
どきどきする。
ほしになりたい。
星プラークが置かれた水盤の上は直接外とつながっており、美愛さんの憧れた「ほし」に、直接つながっています。星だけでなく、澄んだ青空や白い雲も見ることができ、爽やかな風や優しく降り注ぐ雨も体感することができるでしょう。また、水盤は建物の中央にありますので、宿泊するゲストも集います。沢山ともだちを作りたかった美愛さんに、ぴったりの場所を選んだのでした。
2日目のバケーションも、あっという間に時間が過ぎていきました。新城さんがうちなーぐちで「今、その時を楽しみましょう!」と締めの挨拶をされ、バケーションは終了。参加されたご家族は、口々に「コロナの状況が落ち着いたら是非行きたい」と仰っていました。
今回オンライン・ウィッシュ・バケーションに参加し、想像していた以上に沖縄を感じることができました。現地に住む仲松さんや新城さんのお話、画面から聞こえる鳥の声や虫の音、風の音。また、ご家族同士の新しい繋がりなど、参加したご家族には、沢山の旅行の思い出ができたのではないでしょうか。
多くの方の温かい想いが詰まった、Hope&Wishバケーションハウス 青と碧と白と沖縄。心置きなく旅行ができる時が来たら、ぜひ一度訪れたい場所の一つとなりました。
色々な方の想いが詰まったこの素敵なバケーションハウスが、多くの方の憩いの場、思い出作りの場となることを願ってやみません。
Hope&Wishバケーションハウス青と碧(あお)と白と沖縄のウェブサイトはこちら
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