
2024年度もON THE ROADの活動にご理解とご支援を賜り、まことにありがとうございました。おかげさまでいじめに悩む子どもからの電話やLINEの相談に24時間365日対応することができました。
1分でも1秒でも早く子どもたちのいじめの解決と心のケアを届けたいと願いながら、子どもたちの苦しみに徹底して寄り添い、昼夜を問わない駆けつけ相談も行いました。また、復学や進学までの伴走支援も継続しています。
活動を続けることができましたのも、みなさまのご支援のおかげと心から感謝しております。
本当にありがとうございました。
2024年度の実績
いじめ、不登校、ひきこもりに関する個別相談
佐賀県内の児童・生徒89名の個別相談を行いました。相談の総数は相談支援事業を開始して以来、初めて減少しました。一方で、高校生とその保護者からの相談件数は上昇傾向にあります。
昨年度より電話相談に加えてLINEでの相談受付を開始したところ、LINEからの相談が全体の8割近くとなり、相対的に電話相談件数は減少しました。
急を要すると判断した場合には駆けつけ支援を実施し、複数回の面談やイベントへの誘い出しなど伴走支援にも時間を割きました。
2024年度に復学できた児童は19名、生徒は13名でした。
学校や教育委員会との連携が進み、子どもの復学までのスキームが構築できたことで、対応が楽になった面もあります。
ただし、LINE相談を受けたお子さんは途中で連絡が絶えるケースや、大丈夫そうだとの連絡があってやり取りが止まるケースが多く、復学の確認ができない事例が増えました。
そのため、LINE相談は複数の役職員で対応するようにし、伴走支援に移行した後はできるだけ多くの職員が子どもと接し、当会で実施するイベントにも誘うなどして、かかわりを途切らせない体制づくりを進めています。
いじめ、不登校、ひきこもりに関する防止対策及び啓発活動
2024年度もお金をまわそう基金を通じたみなさまからのご寄付で「いじめ相談カード」やポスターを作成することができました。「いじめ相談カード」は教育委員会の協力のもと佐賀県内の全小中学校に配布しました。ポスターは県内の協力企業や団体に設置を依頼しました。
こまめにはがきの配布やポスターの設置を行うことで、子どもたちや保護者に相談窓口の存在を広く伝えることができました。
はがきを配布していない高校生からの相談も増えており、広報の効果と普及啓発の広がりを実感しています。
また、佐賀市の嘉瀬小学校で行われた人権教室には当会の理事が赴き、いじめに関する講演を行いました。西日本新聞、佐賀新聞、サガテレビ、NHK佐賀放送局で、それぞれ事業のご紹介をしていただき、いじめ相談の啓発の機会となりました。
学校に行くことが難しく、家にこもるのもつらいお子さんには、事務所を開放して受け入れるなど、居場所づくりも進めています。
相談当初は高校生だったお子さんを高校卒業後も事務所に迎え入れ、日中は一緒に過ごしています。今後はこうした18歳を過ぎたお子さん向けの支援や職業体験などを強化して、大学進学や就職のサポートにつなげたいと考えています。
子どもたちのいじめ相談や復学支援などが継続できましたのも、お金をまわそう基金を通じていただいたみなさまからのご寄付のおかげと深く感謝しております。改めまして、心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。