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日本の漆の現状をご存じですか
国宝や重要文化財の修復に必要不可欠な国産漆の⽣産は年々減少の一途を辿り、昭和26年に33,750kgだった漆の生産量は、平成28年には僅か1,265kgまで落ち込んでいます。
自然の恵みを上手に活かし、モノを長く大切に使い、自然と共生した日本人の生活文化の象徴でもあった「漆」ですが、便利さや効率と引き換えに、いつしか私たちの暮らしから遠いところに追いやられてしまったことも原因です。
その結果、漆の自給率は3%程度で、大半を中国からの輸入に依存せざるを得なくなりました。しかしその中国も、近代化に伴い里山の高齢化の流れは日本と一緒で、いつ手に入りにくくなってもおかしくない状況です。
はるか縄文時代から私たち日本人の生活を、国の宝を、文化・芸術を支えてきた自然の恵み「漆」を、私たちの時代で絶やすわけにはいきません。
日本が世界に誇るサステナブルな天然素材「漆」を、私たちの手で増やし、後世の人たちに繋いでいきましょう!
是非「漆の森づくり」にご支援ください!
国産漆の継続的な安定供給が必要です!
平成27年文部科学省より、平成30年以降、国宝、重要文化財の修復に使用する漆を国産に限定することの通達がなされました。
この通達は、日本の漆の関係者にとって朗報です。
しかし、修復に必要とされる漆が年平均2.2tと試算される中、平成28年の生産量は約1.2tのため、必要な供給量を達成するには、単純計算で毎年約1tの増産が必要となります。
生産地の努力もあり、平成30年(2018 年)には1.8tまで増加しましたが、漆は一朝一夕に増やすことができないため、増産はそう簡単ではありません。
加えて国産漆を必要としているのは修復だけではありません。
漆器に代表される伝統工芸文化など、先⼈達が守り続 けた⽇本の⽂化、芸術、技術の分野でも必要です。
これらを次世代に繋いでいくためには、国産漆を安定的に生産、供給し続けていくことが不可欠なのです。
まず取り組まなければならないことは、ウルシの木を植え、増やすこと
まず取り組まなければならないのが「ウルシの木を植え、育て、確実に増やす」ことです。
ウルシの木は自生しない樹木であるため、人が植樹をし管理をしなければ増やすことはできません。
1本の成木になるまで10年から15年を要する一方、育ったウルシの木から採れる漆の樹液は1本あたり200ml (牛乳瓶1本分) 程度で、採取後にその木は役目を終え伐採されてしまいます。果物のように、翌年も同じ木から同じ量の樹液を採ることが出来れば良いのですが、そうは出来ないのがウルシの木の栽培の難しいところです。
毎年継続して植え続けないと、増えないばかりか、現状の本数も維持することが出来ず、いずれ日本からウルシの木の資源は途絶えてしまいます。
漆は百年の計の取り組み
ウルシの木を育て、漆の樹液を生産、供給していくためには、百年先を見通した長期的な取り組みが不可欠で、従事されている方々は日本の大切な文化を守っていこうと誇りを持って取り組まれています。
しかし自然相手の厳しい労働環境や将来性の不透明さなどから、産地では深刻な後継者、従事者不足が大きな課題となっています。
新たに参入する民間企業もほぼありません。スピードや便利さ、効率が重視される現代において、ビジネスとしての魅力が弱いのだと思います。
しかし良い兆候も出始めました。最近では行政を中心に、地域おこし協力隊制度の活用による人材育成など、存続させていくための様々な努力が行われています。
また、全国生産量の約70%を生産する岩手県や、原発事故による耕作放棄地の活用を模索している福島県などでは、自然と共生する社会に果たしてきた漆の役割、漆の振興の必要性に共感し、過疎化する地域の活性化にも繋げようと、植樹活動の取り組みを行う動きが出てきました。
しかしながら、継続してウルシの苗を植え、育て、管理していくためには、ウルシの種や苗の調達、植樹・除草ボランティアの確保、育成・成長管理など、すべての工程で費用がかかるため、ご賛同いただける方々からのより多くのご支援を必要としています。
ウルシネクストは、このような各地が抱える課題をできる限り一元化し、持続可能な取り組みにできるような支援体制を構築できないか、その仕組みづくりを目指しています。
ウルシネクストが取り組む苗木提供と植樹の支援
ウルシネクストでは、まず第一に、ウルシの植樹を行う⼟地提供者や、⾃治体などが取り組みやすいよう、NPOの活動の一環として、苗木の提供や植樹の支援を行っています。
ウルシを種から育てる場合、種の採取から脱穀、脱ロウ、発芽させるまでの処理に相当の労力がかかることに加え、発芽率が約1割と低く、苗木まで育て上げるまでの歩留まりが悪く大変であるため、参入の大きなハードルとなっています。また、着手までの費用もかかります。
そのため、全国の育苗業者さんの協力を得て、予め約25cm程度の苗木に育てた状態で供給することで、成木に育つ確率が高まり、育成のための初期費用が抑えられます。
2021年春・秋には、助成金によって2,000本の苗木を仕入れ、すでに植樹を始めている地域(岩手県盛岡市上米内/藪川、福島県飯舘村)や、新たに取り組みを検討している地域(秋田県五城目町)を支援することを計画しています。
【助成金の使途】
・植栽時期:2021年春(3~4月頃)、秋(11月頃)を予定
・ウルシの苗木購入費用:1,980,000円(2,000本分)
・助成金は、この苗木代に100%充てさせていただきます。
漆を後世に繋ぐため、皆さまのご支援を是非よろしくお願いします。
福島県飯舘村(2019年5月) 原発事故による耕作放棄地を活用して、農作物に代わる新たな産業育成として漆の産地化を検討することを決定し、ウルシネクストの支援により試験的に村内3カ所に約1,100本(2019年600本、2020年500本)のウルシ苗木の植樹を実施しました。 助成金は苗木の継続的な植樹を可能にし、将来的な漆の産地化、地域振興、震災復興に大きく貢献します。 |
岩手県盛岡市上米内(2020年11月)JR東日本盛岡支社と連携し、無人駅「上米内駅」を活動の拠点として、地元が中心となって岩手第2の漆の産地に育てるべく、「漆の振興と地域活性化を両立する里山づくり」を行っています。 「漆の森づくり」は活動の核となるもので、助成金による植樹は、活動を加速させるうえで大きな支えとなります。 |
これまでのウルシネクストの活動
ウルシネクストは、漆を増やす、活かす、使う、伝える活動を通じてSDGsに取り組み、持続可能な社会の実現に取り組むNPOです。具体的には漆を育てるところから漆を使って生活や社会をより良くするところまで、漆の川上から川下までのイノベーションに取り組んでいます。
The Japan Times Satoyama & ESGアワードにてSatoyama部門優秀賞を受賞(2019年9月、後列右から3人目)
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支援先の皆様からの声
(敬称略)
賛同者からの声
(敬称略)
代表者からのメッセージ
理事長 柴田 幸治
日本人は縄文時代から幾世にも渡って漆の森を守り、漆という自然の恵みを上手に活かしてきました。 漆は日本人に深く関わり、日本の文化、芸術、建築、生活を支え、そして古くから外国人を魅了する優れた工芸品を支えてきました。 その日本の漆が、今危機を迎えています。 先人たちから受け継いだ漆の文化と伝統を次の世代に伝えていく、そして漆をもっと社会のために役立てたい、それが私たちの思いです。 持続させていくためには多くの方のご理解とご支援が必要です。 |
団体名 | 特定非営利活動法人ウルシネクスト |
所在地 | 〒010-0914
秋田県秋田市保戸野千代田町14−12 |
お問い合わせ | 電話番号:050-3568-1113 ホームページ:https://www.urushinext.org/ |
当プロジェクトの事業計画
事業名 | 漆の増産による文化財の保護と地域の活性化を目的とした漆の森づくり |
事業実行団体 | 特定非営利活動法人ウルシネクスト |
事業内容 | 危機的に不足している国産漆の生産を増やし後世に繋げるべく、主要産地を中心に植樹地として提供いただける所有者の土地を活用してウルシの苗を植樹し、漆の森づくりを行っていく事業です。
国産漆を持続可能なものにしていくことで、文化財保護や地域振興に貢献します。 ○福島県飯舘村 ○岩手県盛岡市上米内/藪川 ○秋田県五城目町 |
総事業費 | 1,980,000円 |
当サイトでの募集金額 | ・ウルシの苗木購入支援費用: 1,980,000円
・植栽時期: 2021年春(3月~4月頃)、秋(11月頃)を予定 ・助成金はウルシの苗木代に100%充てさせていただきます。 |
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ふ
2023/02/03※ いただいたコメントは事務局確認後に公開させていただきます。事務局が不適切と認めるコメントについては、公開いたしません。