4月11日から、フリースクールを題材にしたドラマ『タツキ先生は甘すぎる!』が日本テレビで始まりました。学校に行けない子どもたちの居場所・フリースクール『ユカナイ』を舞台に描く物語です。
学校に行けない子どもたちが過去最多となっている今、この社会課題についてどのように向き合うか、想いを馳せていただけたら幸いです。
中学生の15人に1人が不登校
「不登校」は病気や経済的事情以外の理由で1年間に学校を30日以上欠席することとされています。最新の統計によると、不登校の子どもは12年連続で増加しており、小学生13万7704人、中学生21万6266人となっています。合計で35万人を超える子どもたちが不登校となっています。

文部科学省 「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」より
現在、日本の中学生の数は314万人ですので、中学校においては15人に1人が不登校という状況となっています。
「登校拒否」から「不登校」へ
かつて、学校に行けない子どもに対して「登校拒否」という言葉が使われていました。学校に通うことが当たり前とされ、集団生活への適応が重視される中で、学校に行かないことは問題行動とみなされる傾向がありました。子どもが学校に行くことを拒むのは「わがまま」や「怠け」ではないか。そして、学校に行かないのは、子ども自身の性格の問題として捉えられることも少なくありませんでした。
しかし、子どもが不登校に至る背景には、学校での人間関係や家庭環境、強いプレッシャーや不安など様々な要因が複雑に絡まり合っています。また、多くの子どもたちは「学校に行かなければいけないのに行けない」という葛藤を抱えています。こうした実態を踏まえて、「登校を拒んでいる」というニュアンスを持つ「登校拒否」ではなく、子どもたちの状態についてより中立的に表現する「不登校」が使われるようになりました。
不登校の増加を受けて、2016年に「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(教育機会確保法)」が成立し、翌年に施行されました。
教育機会確保法や、関連する通知・指針により、不登校は問題行動ではなく、取り巻く環境によってはどの子どもにも起こりうるものであるとの考え方が明確になりました。また、登校という結果のみを目標とするのではなく、子どもたちが自らの進路を主体的にとらえて社会的に自立することを目指した支援という考え方が示されました。
不登校を経験した子どもたちの中には、その期間に自分自身と向き合い、学び、進学などの進路につながっているケースも少なくありません。そのような子どもたちの可能性を広げるために必要なのは、安心して過ごせる居場所や、継続的に関わる大人や仲間の存在です。フリースクールなどの不登校の子どもを支える取組みは、子どもたちが自分らしい未来に向けて歩むために不可欠な存在となっています。
不登校の増加は、子ども一人ひとりの問題にとどまらず、画一的な仕組みの中で多様な個人を受け止めきれなくなっている現代社会の姿を映し出しているとも言えます。
不登校を経験している35万人の子どもたちが自分らしい未来を実現できる社会を目指すことは、子どもたちの可能性を活かすことを超えて、よりよい社会につながっていきます。