児童養護施設で暮らす子どもに、よりリアルなお金の管理を体験してもらいたい!

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児童養護施設で暮らす子どもに、よりリアルなお金の管理を体験してもらいたい!
支援総額
262,924
71.73%
目標金額
366,520
支援者数
1
募集のこり
0
  • 募集団体は 公益財団法人あいである です。
  • 本事業の寄付受付は終了しました。現在、募集中の事業は団体名をクリックしてください。

ごあいさつ

私は銀行や保険会社等でお金に携わる仕事をしていましたので、「単なる年度ごとの収支」や「理論」だけではなくて、「人生にどういうことが起こるのか」や、「人生の中で様々な選択肢があること」、それらに「お金が深く関わっている」ということについて学ぶ必要を感じておりました。

自分の人生の中で、お金の意味について学ぶ機会はなかなかありません。ましてや、18~20歳の子どもが、「お金が自分の将来にとってどういう意味があるのか」なんて、なかなか考えられないはずです。

施設退所後に頼れる社会保障が無い児童養護施設で暮らす子どもたちこそ、お金に関することについて学ぶ必要があると考えておりました。

そこで、オリジナルツール「マネークリップ」を開発し、生活費やお金の管理、コミュニケーションの仕方を、楽しくゲーム形式で体験できるレクチャーを、児童養護施の職員、養育されている子どもを対象に行っています。

本事業では皆さまからのご寄付で、キャッシュレス決済などの新たな資金決済の仕組みへの対応や、成年年齢引き下げへの注意喚起となるカードを追加制作します。

公益財団法人あいである
代表理事 木皿 昌司

児童養護施設の子どもたちに金銭管理のスキルを提供したい

児童養護施設は、保護者のない児童や保護者に監護させることが適当でない児童に対し、安定した生活環境を整えるとともに、生活指導、学習指導、家庭環境の調整等を行いつつ養育を行い、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援する機能をもち、入所中の子どもたちは安心で安全な生活を享受することができます。

一方で、生活費やお金の管理、コミュニケーションの仕方など、社会人として必要なスキルが身につかないまま施設を退所し自活をすることが多く、退所後の生活で金銭的なトラブルに巻き込まれるコミュニケーションの仕方がわからずに孤立してしまうなど、苦労することが多々あります。

施設退所(措置解除)直後に「まず困ったこと」(複数回答)n=575

施設等にいる間に身につけておいた方がいいと思われること(複数回答)n=620

※東京都福祉保健局「東京都における児童養護施設等退所者の実態調査報告書」H27年度調査より

成年年齢の引き下げや、キャッシュレス決済など、社会情勢の変化にも対応したお金の管理や生活設計について学ぶ機会が必要であることは当然であり、施設職員に子どもたちが取り組みやすいような教え方・伝え方を学ぶ機会を提供することが必要だと考えています。

自分の収入で生活を設計する

児童養護施設で働く職員は、施設に措置されている子どもに、社会的スキルとしてお金の管理についても教える必要があるとの共通認識を持っています。しかし、職員の経験値の違いやお金に関する職員間の認識の違いなどもあり、子どもへの伝え方の共有までには至っていない状況にあります。

子どもたちは「お金は大切だから」という漠然とした言葉を、より具体的に自分のこととしてイメージすることが必要です。

座学による学び方ではなく、ゲーム形式で楽しみながらお金の管理に触れるという方法が、子どもたちにとって受け入れ易く、職員も繰り返しレクチャーを行うことが出来ます。

児童養護施設で養育されている子どもは、お小遣いの中で好きなものを買う、高校生になるとアルバイトをして施設退所に備えるというように、手元のお金の使い方に目的を設定してもらっている場合がほとんどです。

しかし一方で家計管理や急な出費に備えるなど、自分の生活設計のイメージを持つ機会がないまま施設退所を迎える子どもが非常に多いのが実情です。

あいであるでは、子どもたちが施設退所後にお金に関するトラブルに巻き込まれないために、自分の収入で生活を設計することの重要性を知る機会をマネークリップレクチャーで提供しています。

ゲームの進め方や子どもへの説明の仕方、使用するカードに込められている背景などを、まず施設職員に理解してもらうことで、お金の管理や生活設計を自分事として考えてもらいます。

また、金銭トラブルに巻き込まれたことがきっかけとなり施設と疎遠になってしまう、家賃を払えずアパートを退去することになってしまうなど、マネークリップレクチャーのカードにトラブルの内容を反映することで、施設職員から子どもたちに注意喚起を促してもらっています。

これまでの実績

【児童養護施設へのマネークリップレクチャー支援実績】
2016年   5団体
2017年  10団体
2018年  12団体
2019年  10団体
2020年   4団体
2021年   6団体
※2020年・2021年はコロナ禍のため施設訪問ができず実績数が減少しています。

マネークリップレクチャーを受講して

【児童養護施設の子どもの声 】

自由になるお金には限りがあるので、何かを買う時は本当に必要かどうか、よく考えることが大切だと思った。  
お香典などの社会のマナーについても知ることができてよかった。

 

 

 

【施設職員の声】

金銭管理が危うい子どもに、これまで何度も1ヶ月の生活費のシミュレーションを立てるように説明し取り組んでもらっていましたが、貯金をするという発想がまったくなく「大丈夫」の一点張りでした。しかし、「マネークリップ」レクチャーを実施することで、生活の中で起きるトラブル、予期せぬ出費があることを具体的に学ぶことができたようで、レクチャー終了後には、「貯金って大事やなって思った」という感想が聞けました。

今回の助成事業で実現したいこと

2022年4月より成年年齢が18歳に引き下げられました。

これにより、携帯電話を契約する、一人暮らしの部屋を借りる、クレジットカードをつくる、高額な商品を購入したときにローンを組むといったとき、親や後見人の同意がなくても、こうした契約が自分一人でできるようになります。

また、自分の住む場所、進学や就職などの進路なども自分の意思で決定できるようになります。

今回、皆さまからのご支援により、成年年齢の引き下げにより懸念される金銭や契約に伴うトラブルついて警鐘を鳴らすカードを新たに制作し、レクチャーの充実を図ります。

ご支援のお願い

児童養護施設で養育されている子どもは、社会で生活を始めることへの準備も整わない、法律的、金銭的な後ろ盾もない中、18歳という年齢に達したというだけで自活を始めます。

社会人としてはまだまだ未熟な18歳が、この4月からは成年として扱われ、親からの支援もなく、非正規雇用など社会的格差が広がる中で、自分の生活費を稼ぎ、自立・安定した生活を送ることが容易ではないことはご想像いただけると思います。

このような社会的養護児を取り巻く現状を踏まえ、施設入所児に対し、生活費やお金の管理、コミュニケーションの仕方など、社会人として必要なスキルを学ぶ機会が必要とされており、あいであるの支援はその要望に応えるものです。

親と一緒に住むことができなかった空虚感や、虐待を受けていたことによる心身のダメージからの回復など、自分自身の生育環境を受け入れ、子どもなりに折り合いをつけていくには時間を要します。

その間、子どもたちが自活、そして自立に向かっていけるようサポートをすることが社会全体で子どもを養育することに繋がっていくのではないでしょうか。

あいであるの「マネークリップレクチャー事業」にご賛同いただき、ご支援・ご協力をお願いいたします。

団体概要

団体名 公益財団法人あいである
所在地 東京都品川区
お問い合わせ 電話番号: 03-6435-0444

お問い合わせ

HP

当プロジェクトの事業計画

事業名 児童養護施設で暮らす子どもに、よりリアルなお金の管理を体験してもらいたい!
内 容 児童養護施設職員及び、児童養護施設で養育されている子どもを対象に自立生活への準備、ソーシャルスキルトレーニングとして、社会生活に必要なお金の管理を学ぶ「マネークリップ」のレクチャーを行う。

本助成金では、民法改正により令和4年(2022年)4月1日から成年年齢が20歳から18歳に変わることで懸念されるトラブルを回避するために新たなカードを作成する予定。

事業期間 2022年4月から2023年3月まで
総事業費 1,178,520円
当サイトでの
募集額
366,520円

  • 備品費:カード(レクチャーに使用するツール)のデザイン費・増刷費

 

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