
- 募集団体は 公益財団法人あいである です。
- 子ども支援分野への寄付でもこの団体を支援できます。
- 支援総額は2025年5月7日現在のものです。
代表者からのメッセージ
児童養護施設で養育されている子どもは、 施設にいる間は安全で安心した生活をしています。
美味しい食事、新しい洋服、新しいランドセル、修学旅行、必要があれば学習塾、夏休みのキャンプやボランティアによる習い事や学習支援などの社会経験の機会があり、施設職員が身近なところで様子を見ながら相談にのったり励ましたりしてくれます。
一方で、18歳になると進学や就職など次の進路を選択し施設を退所します。
施設を退所した子どもは 施設から離れられる解放感とともに、頼る家族や頼れる大人が無く社会に放り出されたという不安や社会からの孤立を強烈に感じるといいます。
児童養護施設を退所して自活している子どもに『あなたを見守っています』 というメッセージをモノと言葉で届けるのが「実家便」です。
生活が厳しい中で受け取る食料品のありがたさ、自分を気にしてくれている誰かが自分のために何かを送ってくれる、それを受け取った時のちょっとくすぐったいような嬉しさを、児童養護施設を退所したこどもに感じてほしいと思っています。それが彼らへの施設退所後の見守り支援の一助となるからです。
誰かが自分を気にしてくれているという安心感を、児童養護施設を退所した子どもが感じられるよう、多くの方々にこの支援を紹介し、ご協力を頂戴したいと思います。
公益財団法人あいである
代表理事 木皿 昌司
「実家便」とは
児童養護施設で養育されている子どもは一定の年齢に達すると施設を退所することになります。 社会生活を営む上でのコミュニケーションの仕方やマナー、生活設計の仕方などが十分に身についているとは言えず、社会生活をしながら学ぶ必要があり、多くの時間を要します。
施設を退所した子どもが本当の意味で自活するには、困ったときに相談できる信頼関係のある人が必要であり、施設退所後も子どもにとって拠り所となる施設との繋がりを持ち続けることがその役割を果たすと考えます。
各施設では自立支援コーディネーターなどの配置が進められているものの、支援やアフターケアサポートは十分に行われていないのが現状です。
私たちは、児童養護施設を退所し自活を始める子どもが直面する「孤立感・孤独感」を解決するため、児童養護施設との架け橋となる「実家便」事業を行っています。
具体的には、児童養護施設を退所し自活を始めた子どもに、6月と12月の年に2回、退所した年から5年にわたり合計10回、食品や生活用品、防災用品を詰めたギフトBOX「実家便」を送ります。対象の子どもを養育していた児童養護施設で希望者を募り、児童養護施設からの申請を受け、あいであるから希望者に実家便を発送します。
中身はいろいろですが、食品であれば手軽に食べられて栄養価の高いものや、長期保存ができるものなど、子どもたちのリクエストも聞きながら必要なものや喜ばれるものを選んでいます。
なぜ実家便が必要なのでしょう
児童養護施設で養育されている子どもは、多くの場合18歳になると施設を退所し、進学または就職して自活を始めます。しかし、親からの仕送りはなく「実家暮らし」もできないため、学費や生活費をすべて自分で賄うのは簡単なことではありません。
また金銭面だけでなく、18歳ではまだ社会人としての生活設計やコミュニケーションにも未熟な部分があり、小さなトラブルが大きな問題に発展してしまうケースも少なくありません。施設を退所した子どもが本当の意味で自活するには、一定の時間がかかるとともに、困ったときに躊躇なく相談できる「信頼関係のある人」が必要です。
そしてほとんどの場合、退所者にとって最も信頼できる相談相手は、自分の「実家」である児童養護施設の職員なのです。
施設退所者にとって、実家便は単なる支援物資ではなく、退所した後も施設との繋がりを実感できることで「困ったとき、助けが必要なときに迷わず相談できる人がいる」という安心感をもたらします。
あいであるでは、児童養護施設を退所して自活を始める子どもたちが直面する「金銭管理」「孤立感・孤独感」という悩みを解決するため、2つの事業を行っています。
一つは、ゲーム形式でお金の管理を体験してもらう「マネークリップレクチャー」。
もう一つが、退所後の子どもたちの生活を支援するとともに唯一の拠り所である児童養護施設との架け橋となる、この「実家便」です。
実家便がもたらすもの
実家便は児童養護施設の退所者に食品や防災用品を届けます。しかし、それだけにとどまらず、施設を退所した後も施設との繋がりを保つことで、困ったとき、助けが必要になったときに、相談できる人、見守ってくれる人がいる安心感も届けることができます。
「実家便」には施設職員からの手紙と賛助会費からの応援メッセージを同封していますので、施設退所者に「社会全体で見守ってくれている」と感じてもらえるところも「実家便」の魅力です。

実家便に同梱されるメッセージカード
また、児童養護施設にとっては、実家便発送先住所の確認のため、定期的に退所者に連絡する機会をもつことで、退所者の居場所や生活状況を把握することができ、施設自らが行うアフターケアに繋げることができます。
これまでの実績
2015年に始めた実家便の支援対象者は年々増えており、2024年までの10年間で延べ5,000名を超える若者たちに届けました。全国に約600か所ある児童養護施設のうち、127の施設と若者たちをつないでいます。(2024年度現在)
これまでに実家便を届けた人数(延べ)
子どもたちからの手紙
実家便を受け取った子どもたちから送られてきた手紙の一部をご紹介します。実家便が生活の助けとなり、また施設との架け橋にもなっていることが伝わってきます。
ご寄付の使いみち
皆さまから頂いたご寄付は、実家便に入れるお米を購入する費用に充てさせていただきます。
「お米は高いから節約になって助かる!」「いつもはカップ麺やコンビニ弁当だけど、実家便のお米が自炊のきっかけになった」など、お米は子どもたちからもとても喜ばれます。
生活費が乏しい実家便支援の対象者は昨今のお米の在庫不足と価格高騰の影響を強く受けており、継続してお米を入れてほしいという多くの声が届いています。
★5,000円のご寄付で、約3人の子どもにお米を送ることができます。(1人2㎏)
ご支援のお願い
児童養護施設で養育されている子どもは、社会で生活を始めることへの準備も整わない、法律的、金銭的な後ろ盾もない中、18歳という年齢に達したというだけで自活を始めます。
社会人としては未熟な18歳児が、親からの支援もなく、非正規雇用など社会的格差が広がる中で、自分の生活費を稼ぎ、自立・安定した生活を送ることが容易ではないことはご想像いただけると思います。
自活を始めた子どもは、分からないこと、困ったことがあったときすぐに相談出来る施設とのつながりが必要です。この実家便支援は施設と退所者、双方をつなぐ架け橋となる支援です。
親と一緒に住むことができなかった空虚感や、虐待を受けていたことによる心身のダメージからの回復など、自分自身の生育環境を受け入れ、子どもなりに折り合いをつけていくには長い時間を要します。
その間、子どもたちが自活、そして自立に向かっていけるようサポートをすることが社会全体で子どもを養育することに繋がっていくと考えています。
当財団の活動にご賛同いただき、ご支援・ご協力をお願いいたします。
当プロジェクトの事業計画
事業名 | 児童養護施設から巣立つ子どもを支援!お米とメッセージを届ける『実家便』
(実家便支援事業) |
内 容 | 実家便支援事業は、当財団が児童養護施設からの申請を受け、施設職員に代わり、施設を退所し自活している子どもたちに食品や生活用品、防災用品を詰めた生活支援物資「実家便」を送る事業です。実家便には、施設職員からの応援メッセージを同梱し、「モノ」と「言葉」の両面で子どもたちを支えます。 |
事業期間 | 2025年4月から2026年3月まで |
総事業費 | 10,005,500円 |
当サイトでの 募集額 |
600,000円
※実家便に入れるお米の購入費に充当します(1回につき1人2キロを同梱) |
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