病気や障がいのある子どもの「きょうだい」の応援団を増やしてつながる研修事業

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病気や障がいのある子どもの「きょうだい」の応援団を増やしてつながる研修事業
支援総額
846,281
100%
目標金額
846,281
支援者数
48
募集のこり
0

目標額に達しました!

ごあいさつ

「きょうだい支援」に、心を留めてくださり、ありがとうございます。NPO法人しぶたね理事長の清田 悠代と申します。

「しぶたね」は、小児がんや心臓病などの重い病気のある子どもの「きょうだい」のための団体です。2003年に設立、2016年にNPO法人格を取得し、以下の活動をしています。

1. 病気のある子どものきょうだいのためのワークショップの開催
① 小学生のきょうだい向け 
② 親子向け 
③ 中学生以上のきょうだい向け
④ きょうだいを亡くした子ども向け、など、子どもたちの思いに合わせて広げてきました。

2. 病院にきょうだいの居場所をつくる活動
① 入院児に面会する保護者を廊下で待つきょうだいと過ごすボランティア活動
② 病院が行うきょうだいのための企画のお手伝い

3. たねまき(啓発)活動
小冊子や、ツールの作成配布、寄稿・講演、4月10日の「シブリングデー(きょうだいの日)」にあわせた啓発、支援者向けの研修などを通してきょうだいを応援しています。

今回は、支援者向けの「シブリングサポーター研修ワークショップ」事業をさらに広げたいと考えています。

特定非営利活動法人しぶたね
理事長 清田 悠代 

難病児の「きょうだい」を取り巻く現状

難病の子どもは全国で25万人以上、医療的ケアを必要としながら自宅で生活している子どもは2万人以上いるとされています。

家族はモビールのようにつながっていて、病気のある子どもだけでなく、親御さんも、そして病気になった子どもにきょうだいがいれば、そのきょうだいも一緒に揺れています。

しかし、きょうだいは「健康だから大丈夫」「家族を支えるのは当たり前」と、「ケアの必要な子ども」という視点から抜け落ち、支援の隙間に落ちてしまいがちです。

きょうだいたちは、家族が死んでしまうかもしれない不安や、大人の目が向かない寂しさの他、憤り、プレッシャー、自責感など、複雑な気持ちを抱えながら成長します。その影響で心身のバランスを崩したり、大人になってからの生きづらさにつながることもありますが、きょうだいへのサポートは数少なく、周囲の大人が支援の必要性に気づいても、相談したり、つなぐ先がなかったりするのが現状です。

活動のきっかけ

私の4歳下の弟は「肥大型心筋症」という心臓病で、17歳の時に他界しました。

日本のほとんどの小児病棟は、感染予防のため、中学生以下の子どもは家族であっても病棟の扉より中に入ることができません。

私が中学生の頃、弟が入院する病院に行くと、3歳ほどの小さな女の子が病棟の扉の前に座り込み、面会中の母を求めて毎日何時間も泣いていました。

こんなに小さな子どもが、ひとりぼっちで毎日泣いているのが当たり前になっていることに大きなショックを受けました。

この子のためにできることはないのだろうか…と感じたその時の気持ちが活動の芯になっています。

弟の死後、同じ立場のきょうだいに会いたいと思う気持ちから、米国のきょうだい支援の活動を知りました。

2001年に来日されたSibling Support Projectの創始者であるドナルド・マイヤーさんの「シブショップ(Sibshops:特別なニーズのある子どものきょうだいのためのワークショップ)」ファシリテータートレーニングを受講し、日本でもきょうだいのためのワークショップを開くところからきょうだい支援を広げていこうと、社会福祉士や保育士の資格をもつスタッフと共にしぶたねを立ち上げました。

まだまだ足りない「きょうだい」の支援

年々、きょうだい支援に光が当たることが増え、支援の必要性について、理解が広がっていることを感じています。

しかしながら、きょうだいたちへの実践的なサポートはまったく足りておらず、親御さんがきょうだいのことを相談できる人や、きょうだいが仲間と出会える場を探してつながるのはとても難しいことです(『きょうだい児支援取組事例集(小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の発展に資する研究)』によれば、「きょうだいを主としたレクリエーション活動を行っているところ」は国内に僅か36団体)。

また、親御さんやきょうだい自身からの相談を受け止める立場である支援者も、きょうだいの心理やきょうだい支援についての知識を得る場がなく、熱心な支援者ほど自責感や無力感を抱えがちで、それぞれの立場の方から、悩みを聞いてきました。

きょうだいを支える「シブリングサポーター」を増やすために

しぶたねでは、きょうだい支援を担える人を増やすことと、きょうだいへの想いをもつ人が手をつなぐことが重要と考え、2016年から、きょうだい支援の活動を始めるにあたって必要な知識やノウハウなどを伝える「シブリングサポーター研修ワークショップ」を開催してきました(29都道府県で45回開催。修了者は2022年4月現在1,422名)。

プログラムは、座学(75分)、グループワーク(30分)、地域のきょうだい支援の情報交換タイム(30分)の基礎編と、オプションで、実際のきょうだいのためのワークショップを大人同士で体験する実践編(120分)があります。
2021年度の研修はオンラインにも対応し、17回の開催で合計500名を超える参加がありました。

研修を開催することで、きょうだいの心理と安心のための工夫を知る人が各地に増え、翌日からの現場での支援に生かしてくださったり、新たなきょうだいのための活動を立ち上げてくださることが増えました。

(例) 群馬県「きょうだい会Shirabe」、岩手県「シブリングサポーターいわて」、京都府「京都こどもきょうだい会 えるも」、兵庫県「きょうだいさんの日」(明石市肢体不自由児者父母の会)など。

加えて、例えば病院と小児在宅医療、保健所、地域のボランティアなどが出会う場にもなり、全国的なネットワークと、開催地域内のネットワーク作りにもつながっています

研修修了者のスキルアップや情報交換のための場も随時開催し、継続した支援につながるよう尽力してきました。

研修参加者の声(アンケートより)

■こんな素晴らしいワークショップをもっと多くの人に受講してもらいたい。必ず対面で第2回目があると信じて、それまでまた出来ることを模索しながらやっていきたい。しぶたねさんが行っているような実質的な支援がひとりでも多くのきょうだいさんに届くことを期待したい。

■講義を聞いている時に、自分でもよくわからないのですが涙が溢れてきてしまって…多分、私も子供の時にシブレッド達に会いたかったんだろうなと思います。なのでしぶたねさんたちの活動は本当にきょうだい児達の心の支えになっていると思います。私もその一員になれて幸せです。

■ご講演中はずっと涙が止まりませんでした。大人になってしまってからでも、きょうだいさんとして辛く感じたこと、心に残ってしまった傷は、気持ちを代弁してもらうことやほかのきょうだいさんに同意してもらうことで癒されるのだなと感じました。本当に参加して良かったです。いま、私がこどもの頃と同じような環境で過ごしているきょうだいさんになにかサポートができたらと思いました。

この事業で実現したいこと

病気や障がいのある子どもに関わる支援者や、地域の大人の中には、きょうだいのことも気になりながら、方法がわからなかったり、周りに仲間がいなかったり、取り組みを始めるきっかけがなく、孤独に悩んでいる方がたくさんいます。

研修を通して、きょうだいの心理や安心のための工夫を知ること、同じ思いの人がつながるだけでも、大きな変化があることを感じてきました。

例)
・これまでは退院する子どもと両親に向けたメッセージ色紙を渡していたが、研修参加後はきょうだいへのメッセージも加わるようになった。
・自宅への訪問や送迎時に会うきょうだいの姿がよく見えるようになり、きょうだいのためのイベントをしたいと思うようになった。

しかし、一度研修を開くだけでは地域での継続した支援に結びつくことは難しく、サポーター同士が引き続きつながる場や、スキルアップ、実践のスタートアップを支えることが必要と感じています。
そこで、今年度は、サポーター研修と年に1度のミーティングに加え、Webページを作成したいと考えています。

サポーターがお互いを見つけやすくなったり、実践のアイディアや相談できる先を得られる場として、また、きょうだい支援に役立つ情報やツールを提供できる場として、整えていくことで、現在「点」で行われている支援を「面」で行っていくための仕組みづくりをしたいのです。

ご寄付のお願い

支援者をつなぎ支えることがきょうだいたちへの支援に確実につながることを実感しています。
コロナ禍でみんなが思うように活動できない間も、集まり励まし合い、情報交換できる場を開き続けたことで、支援の灯が消えることなく、オンラインなど新しい挑戦が広がり続けました。

きょうだいたちに、応援している大人がたくさんいることを伝え、安心していられる場を増やすために、みなさまのお力を貸してください。

よろしくお願いいたします。

団体概要

団体名 特定非営利活動法人しぶたね
所在地 大阪府大東市
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当プロジェクトの事業計画

事業名 病気や障がいのある子どもの「きょうだい」の応援団を増やしてつながる研修事業
内 容 病気や障がいのある子どもの「きょうだい」は、寂しさや憤り、自責感などの複雑な気持ちを抱えながら成長します。その影響で心身のバランスを崩したり、大人になってからの生きづらさにつながることもありますが、支援活動はまだ少なく、周囲の大人が支援の必要性に気づいてもつなぐ先がない状況です。

きょうだいの持ちうる気持ちと安心を増やすための工夫を学び合う研修を開くことで、病院や施設などの現場できょうだいに寄り添う人や、地域でのきょうだいのための場を増やしながら、同時にサポーター同士がつながれる場、情報発信の場を整えます。

事業期間 2022年4月から2023年3月まで
総事業費 1,766,281円
当サイトでの
募集額
846,281円

  • 消耗品費:102,288円
  • 印刷製本費:166,323円
  • 通信運搬費:112,300円
  • 借料・賃貸料:25,370円
  • 業務委託費:120,000円
  • 謝礼金:80,000円
  • 人件費 (事業費):240,000円

 

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