
- 募集団体は 特定非営利活動法人みらぽて です。
- 子ども支援分野への寄付でもこの団体を支援できます。
- 支援総額は2025年6月2日現在のものです。
ごあいさつ
NPO法人みらぽて
理事長 宮永 麻紀
いつも多大なるご支援をいただきありがとうございます。
昨年度も、お金をまわそう基金を通じ沢山の方からご支援をいただき、お陰さまで子どもの居場所に学生ボランティアが常駐して学校に行きづらい子どもたちを支えることができました。
利用する子どもたちも同じような経験をしてきた年齢の近いスタッフがいることで、安心した時間を過ごせました。
利用者数の変動もあり、運営のための資金が安定しないなど困難な状況の中にあって、みなさまからのご支援は大きな支えになっています。心から御礼を申し上げます。
兵庫県の小中学校では、昨年度より「校内サポートルーム」ができました。しかし、「学校」という場所自体が苦手な子には利用しづらいものとなっています。
県内の不登校の子どもの数もコロナ禍前から小学校・中学校ともにずっと増加し続けている状況です。(※1)
私自身も兵庫県内で不登校傾向のある子どもを育てる親でした。当時は、「適応教室(※2)にも入れず行政や学校のサポートが受けられない」「近隣にサポートを受けられる団体がない」「安心して相談ができる場所が分からない」など、解決する糸口や拠りどころがないと感じていました。また、同じように悩んでいる家庭がたくさんあることにも気が付きました。
そこで、不登校や不登校傾向のある子どもの母たちが集まり、特定非営利活動法人みらぽてを設立し、不登校の子と親の居場所づくりとサポートを目的として活動をスタートしました。
不登校の子ども向けには、不登校経験者やその保護者などで構成されるスタッフと地域のボランティアさんと共に、様々なプログラムに取り組み、子どもたちが安心して過ごせる、ありのままの自分でいることができる居場所づくりを行っています。
多くの子どもたちが利用できるように参加費を低く抑えており、どうしても参加費だけでは賄えない経費もあります。
こうした活動への公的支援はなく、他に頼る場所のない子どもたちの居場所を守り続けていくために、皆様のご支援をどうかよろしくお願いいたします。
※1 兵庫県教育委員会『令和5年度兵庫県下の公立学校児童生徒の問題行動・不登校等の状況について』より
※2 不登校の子どもたちが学校に復帰できるように、市町村の教育委員会などによって設置された公的施設のこと
活動を始めたきっかけ
私の娘は、小学生のころから登校しぶりがひどく、泣いたり暴れたりするのを押さえつけたり説得しながら学校へ連れて行きました。中学時代は不登校傾向が強くなり、本人の気持ちのタイミングに合わせてなんとか連れて行くという毎日を卒業まで続けました。
そのような中で、
「同じように悩みを抱えている親が思いを吐き出したり共感し繋がれる」
「特性のある子の心について学ぶ」
「関わり方・コミュニケーションの取り方などを教えてもらえる」
そういう場があったらいいのになぁという思いがありました。
当時は私も苦しかったですが、娘も苦しかったと思います。私自身も「学校には絶対行くもの」と考えている訳ではありません。
当時の気持ちを今の娘に聞いてみると、
無理に連れて行かれるのは嫌だった。
でも学校に行けば自分の気持ちに寄り添ってくれる先生も居たし、保健室の先生も好きだった。
中学校の卒業式の時、最後に手渡された通知表の欠席が一日だけだったことが驚きでもあり嬉しかった。
ということを話してくれました。
一方で親の私が乗り越えられたのは、幸いなことにつらい思いなどを話せる先生に出会うことができ、周囲のサポートや支援につなげて頂けたおかげだと思います。
先生方も、「お母さんの日々の話を聞き、共に考え対応するということが良い経験だった」と言ってくださりました。
こうした経験もあり、私が助けられたように、
気兼ねなく気持ちを吐き出せて安心でき、様々な支援につながることや子どもについての情報共有もできる場所
があったらどんなに心強いだろうか、一人で抱え込まなくていいのではないか、そこでは私が感じたこと、知識、体験、経験が力になるのではないかと考えました。
実際に、私たちに相談に来られる方は、気持ちを話せる場も情報も無く、どこにもつながっていない方が多いのが現状です。
私たちで橋渡し的存在になり、ありのままの自分でいてもいいんだという居場所をつくり、不登校傾向や育てにくさがある子どもとその親を少しでも支えたい、辛い思いを少しでも軽くしたいという思いから、みらぽては誕生しました。
みらぽてによる不登校の子どもたちの居場所づくり
毎週月曜日10時~16時まで、商店街の中にあるコミュニティセンター分館にて、不登校や学校に行きづらい子どもたちのための居場所づくりを行っています。
家庭の経済状況によらず、多くの子どもたちが安心して通えるように、利用料を月額制ではなく参加時のみ頂くようにし、1回あたりの金額も家庭の負担が少なくなるように抑えています。
毎回、地域の大人と不登校経験者やその保護者などで構成されるボランティアスタッフと共に、子どもたちは手芸、料理、お絵描き、パソコン、ボードゲームなどの中から決められた1つのプログラムに取り組みます。
こうして他者と関わり、時には力を借りながら小さな達成感を積み上げることで自己肯定感を高めることができます。
また、週明けの決まった時間にプログラムに参加することで、様々な悩みを抱える子が基本的な生活習慣や学習習慣を身に付けることができ、安心して将来を考えられるようになります。
昨年度からは、新たに開設された地域の助産院の方々から「お昼ご飯を一緒に食べよう」とお誘いがあり、昼食の準備から片付けまでのランチタイムを共に過ごさせていただいています。
料理に興味がある子とスタッフが一緒になって昼食を作り、助産院の看護師さんたちも一緒にみんなで食卓を囲みます。
調理や食事の際には子どもたち同士や子どもと大人の間でちょっとしたコミュニケーションが生まれ、安心して過ごせる時間になっています。
こうしてより信頼関係が深まったことで、控えめな子も学校の先生や保護者には話せない心の内や将来の不安についてスタッフや周囲の大人に話してくれるようになりました。
みらぽての居場所づくりの特徴
私たちの居場所は、常に開校されているフリースクールとは異なり、地域のコミュニティセンターで週に1回開設しています。
そのため、週の残りの日は、ホームエデュケーションや別の居場所・適応指導教室などでも自立を目指すことができます。
加えて、月額制ではなく利用時に参加費を支払う形にしているのは、経済的負担を少しでも軽くするだけでなく、その子に合ったタイミングで次のステップに移行しやすくする目的もあります。
学校へ行っていない理由を聞かれない場所でなら、当事者は心から安心して過ごせます。
学校復帰を目的とせず、子どもたちは今の自分と向き合い、自らが取り組みたい事を体験しています。
何も強要されることなく、子ども自身で選択することができる場所であり続けられるように、子どものペースを大切に、寄り添い見守るようにしています。
ボランティアスタッフには、地域の元教諭や元美術教諭、イラストレーターなど専門性を持った人が多く、学校で学べないことも学べます。
子どもたちの「やってみたい!学んでみたい!」にできる限り応えているのも私たちの居場所の特徴です。
みらぽてに通う子に生まれた変化
当時小学4年生で、同世代の子が怖くて不登校状態だった子は、私たちの居場所を利用することで少しずつ笑顔を見せてくれるようになり、言葉を発してくれるようになりました。
今年中学生になったその子は、週に一度1時間学校に行っているそうです。
それまでは平日、月曜のみらぽて以外は家にこもっていたのが、学校のほか、教育サポートセンターへも行くようになったとのことで、少しずつですが前向きに将来を考えてくれるように変わってきています。
また、昨年度まで活動を共にしていた、通信制高校に通っていた学生ボランティアが、子どもたちとの関わりの中で専門性を身につけたいと考え、大学進学を実現し、この春にスタッフを卒業しました。
子どもたちも、身近な存在であった学生ボランティアが夢を見つけ、将来に向けて歩んでいく姿に刺激を受けたようです。
このことをきっかけに、中学卒業後の進路について保護者の方に少しずつ話してくれるようになりました。
不登校の子どもとその親への支援の必要性
学校への行き渋りは長期にわたることがほとんどで、気持ちの負担だけではなく、金銭面や時間も圧迫していくことが多く、長く続くほど親子の余裕がなくなっていきます。
そこで、地域で親と子をフォローできる仕組み作りができれば、たとえ学校に行けなかったとしても、彼らが追い詰められて孤立するのを防げるのではと考えました。
そのためには、親子と同じ目線で寄り添うサポートのほか、経済的負担が少なく、気軽に利用できる学校や家以外の第3の居場所が必要です。
私たちがつくる居場所では、不登校の子どもたちが、地域の大人や年齢の近い学生、不登校経験者と関わりながら、様々なプログラムに取り組んでいます。
自己を見つめ、他者との関係性を保ちながら時には他者の力を借り、自分で出来ることを広げていくことが自立への第一歩になると考え、無理に学校へ戻すことを目的とせず、子どもたちがマイペースに学べる居場所づくりを、地域や行政、教育機関などとも連携し、理解をいただきながら進めています。
ご寄付の使い道
皆さまからのご寄付は、子どもたちに関わる有償ボランティアへの謝金とボランティア活動保険料、調理体験用の食材費に充てさせていただきます。
6,000円のご寄付で
学校へ行きづらい子の居場所づくりが1回行えます。
ご支援のお願い
私たちは、家庭の経済状況にかかわらず、すべての子どもが安心して過ごせる居場所を提供したいという思いから、利用料を1回500円に設定しています。
これまでも皆さまのご支援のおかげで、ボランティアスタッフの常駐が可能となり、学習支援や多様な体験活動を通じて、子どもたちに「挑戦する力」や「将来への可能性」を伝えることができました。
しかし、不登校の子どもたちが居場所やフリースクールを利用するための公的支援はほとんどなく、運営に対する補助も一切ありません。子どもたちの安心・安全な居場所を取り巻く環境は依然として厳しく、継続・発展させていくためには、皆さまのご支援が必要です。
子どもたちのサポート体制を縮小することなく、学校に行きづらい子どもたちにとって安心して過ごせる日中の居場所、そしてご家族の相談の場を守り続けていきたいと考えています。
どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします。
当プロジェクトの事業計画
事業名 | 不登校や学校へ行きづらい子どもの居場所づくり |
内 容 | 毎週月曜日10~16時まで地域のコミュニティセンターや近隣の施設を利用し不登校や学校へ行きづらい子の居場所づくりを行う。 小学生から中学生までを対象に、各回10名以下の少人数を定員とし、利用料は500円、昼食300円とする。 週明けの活動日、様々なプログラムに地域の大人と不登校経験者やその保護者などで構成されるスタッフと共に取り組む。他者の力を借りながら小さな達成感を積み上げることで自己肯定感を高める。生活習慣や学習習慣を身に付けられ、安心して将来を考えられる居場所を提供する。 |
事業期間 | 2025年4月から2026年3月まで |
総事業費 | 551,110円 |
当サイトでの 募集額 |
343,000円
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