
- 募集団体は 一般社団法人神戸みらい学習室 です。
- 子ども支援分野への寄付でもこの団体を支援できます。
- 支援総額は2025年5月12日現在のものです。
「すべての子どもに、等しく教育の機会を。」
私たちは、貧困などの家庭環境に関わらず、すべての子どもが能力を最大限発揮できる、
公正な社会を実現したいと願い、貧困家庭の中高生に無料の学習支援を行っています。
団体の運営は、理事長も含め神戸市や兵庫県の職員の有志が中心となって行っています。
ごあいさつ
神戸市が中学2年生とその保護者を対象に全数調査を行った結果、7人に1人が相対的貧困の状態であることがわかりました。
多くの中学生が、経済的制約から学習機会を十分に得られないことが、家庭問題や社会問題の根幹にあります。
全国でも、小学生を中心にこども食堂など、貧困に苦しむ子どもの居場所が数多くできています。
次は、貧困家庭で育ち、様々な困難や事情を抱える中高生を対象とした、貧しさの連鎖を断ち切る学習支援が必要です。
私たちの学習室では、ボランティアとして参加する地域の大学生や社会人が子どもたちに学ぶ意義や楽しさを伝えており、大人たちの全力で他者を応援する姿勢は子どもたちの目指す指針にもなります。
こうして学ぶ力を身につけた子どもたちが成長し、今度は大人になった彼らが指針となり、子どもたちを支えられるようになる場所を目指しています。
地域に活力のある新たな時代に向け、若くして苦労した子どもこそが、実は社会的意義のある新たな価値を創造し、社会に大きな変化をもたらす存在であることを証明してほしいと心から願っています。
一般社団法人神戸みらい学習室
理事長 佐々木 宏昌
活動のきっかけ
2021年、神戸市が中学2年生とその保護者を対象に全数調査を行った結果、子どもの7人に1人が相対的貧困状態にあることがわかりました。
これにより、多くの中学生が経済的制約から学校外での学習機会を十分に得られない生活環境にあることが分かり、彼らの置かれた環境と家庭問題や社会問題との関係が地域で強く意識されるようになりました。
理事長も含め私たちの団体運営の中心となっているのは神戸市や兵庫県の職員で、その多くは職務として生活保護や子どもの貧困などをはじめとする福祉・子育て分野を担当した経験があります。
その中で、前述の調査が行われる以前から、貧困が世代間で連鎖して様々な問題の原因となり、子どもの可能性にも大きく影響する様を現場で目の当たりにしてきました。
このような現状を変えたいという思いはありましたが、行政の取り組みには一定の限界があり、市や県の職員としての関わり方では困難な環境に置かれた子どもたちの未来にまで十分に支援の手を伸ばすことはできません。
そこで、同じ思いを持った仲間たち同士で集まり、環境に関わらず子どもが能力を最大限発揮できる地域社会を実現するために、職員としてではなく一市民として貧困家庭の中学生への学習支援を開始しました。
様々な性格・特性の子に寄り添う個別学習支援
毎週日曜日の午後、貧困家庭で育ち、経済的事情などの様々な困難や事情を抱える中高生を対象に、神戸市内2か所で個別の学習支援を行っています。
講師・スタッフは地元の大学生や大学院生、社会人がボランティアで行っています。
不登校や発達特性のある子を中心に、専門家とともに保護者も含めた面談等も行っており、子どもたちが一人ひとり自分に合った形で勉強できるように支援しています。
神戸みらい学習室を利用する子どもは、これまで置かれていた環境から体系的な学習への取り組みの手立てがなかったために、学力に個人差があります。
それぞれの子どもが学習習慣を身につけるためには、目の前の学習への取り組みだけでなく、将来への夢やビジョンも身近に捉え、学びの意義を見つめ直すことが重要となります。
そのため、私たちは地域の大人による個別学習支援こそが最もそれぞれの子に寄り添って一人ひとりに合った学習への道筋を一緒に探すことができ、その子の優しい心まで育める支援方法であると考えています。
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一生懸命に勉強し、夢を叶えた卒業生たち

夢ゼミの様子
貧困世帯の子どもは一般的に自己肯定感が低い傾向にあると言われており、彼らが自信を持って社会に出ていけるように支えるためには、将来に向けた学びへの動機づけが重要となります。
そこで、ボランティア講師・スタッフなどから学びの意義を伝える「夢ゼミ」という企画も月1回開催しています。
こうした学習支援を始めてから8年ほどが経ち、開校当初の卒業生たちはすっかり大人になりました。
卒業生の中には、
- 中学生時代からの夢であった大学に入学した子
- 問題児と言われながら工業高校に入学し、その後は学業優秀で日本を代表する自動車メーカーに就職した子
- 落ちこぼれと言われながら何とか公立高校に入学し、その後は勉強に努め高校生で宅建試験に合格し、念願の不動産業界に就職した子
など、夢を叶えた子が次々と出てきています。
困難な状況にある中高生への学習支援の必要性
神戸市では、全小学校163校区にこども食堂や学習支援を設置する方針のもと、2022年には151か所のこども食堂と170か所の学習支援が誕生しています。
しかし、その対象は小学生が中心で、学習内容が高度化し様々な困難が顕在化する中高生に対する学習支援はわずかです。
貧困に苦しむ子どもたちが学習の意義や勉強のやりがいを感じ、自ら学んでいくことで、進学を促進するとともに中退を抑制することができます。
こうして貧困の連鎖を断ち切ることが重要です。特殊な環境にあった子どもこそが、実は社会の新たな価値を創造し、地域に大きなインパクトを与える人材であると私たちは考えており、様々な困難や事情を抱える中高生への学習支援がよりよい地域社会づくりにもつながっていると信じています。
受講生の声





地域で形作られる学習支援の環と行政へのフィードバック

講師として参加している卒業生
2017年の開校から現在に至るまで、学園都市校、住吉校の全2教室で、延べ8千人以上、卒業生163人の子どもに無料学習支援を行ってきました。
一部の卒業生が大学生となり、ボランティア講師や運営スタッフとして戻ってくることで、地域での学習支援の輪が循環し始めています。
また、現役の神戸市職員が運営の中心を担うというこの事業の特徴は、スピーディかつ柔軟に地域の方や団体を活動に巻き込めるほか、職務外で当事者として体験するリアルな課題やノウハウを行政にフィードバックし施策化できるという点にも活きています。
さらに、「神戸学習支援協議会」を結成して市内の各学習支援団体の活動の充実を促進しているほか、地域での取り組みに留まらず、全国での無料学習支援活動をさらに進めるために、神戸市で学習支援団体の全国大会の共催もしています。
ご寄付の使い道
経済的事情など、様々な困難を抱える中高生への学習支援活動を行うために欠かせない、子どもたちの学習を支援する方々への謝礼・委託費、教室の借料に活用させていただきます。
3,000円のご寄付で
1人の子どもが、1回授業を受けることができます。
10,000円のご寄付で
1人の子どもが、1か月間授業を受けることができます。
120,000円のご寄付で
1人の子どもが、1年間授業を受けることができます。
賛同者の声
ご支援のお願い
貧困など様々な困難を抱えた家庭では、子どもだけでなく保護者もその困難な状況に直面しており、保護者からの生活相談を含めた対応を図ることが、子どもの学習支援を継続していく上でも重要となります。
このように子どもが置かれた環境の改善も図りながら学習支援を行うためには、ボランティア講師やスタッフだけでなく、伴走する専門家の関与も必要です。また、年度を通じて、同じ会場を確保することは、場所の変化に不安を感じやすい子どもたちにとって、大切な意味を持ちます。
「いつもと同じ人たちと、いつもと同じ場所で学ぶ」ことは、様々な困難を抱える子どもに安心感を与え、学習を継続する意思を高め、持続可能な学習支援を図ることにつながります。
貧困など様々な困難に立ち向かう子どもたちのために、私たち大人が、それぞれ大切な役割を持って子どもたちが希望する未来に進んでいけるように支えていきたいと思います。何卒ご支援をお願いいたします。
当プロジェクトの事業計画
事業名 | 「すべての子どもに、等しく教育の機会を。」~様々な事情を抱えた中高生に対する無料学習支援 |
内 容 | 経済事情など、様々な事情を抱えた中高生(貧困世帯に属する不登校や発達障害のある子どもを含む)を対象に、神戸市内2か所で毎週日曜日の午後、大学生や社会人が講師となって、個別の学習支援を行う。また、専門家とともに受講生や保護者の面談やコンサルテーションを行い、主に不登校や発達特性のある子どもの個別最適な学びを支援する。その他、貧困家庭の子どもは、一般的に自己肯定感が低い傾向にあり、将来に向けた学びへの動機づけが大切となるため、学習支援の一環として、講師から学びの意義を伝える「夢ゼミ」を月1回開催する。 |
事業期間 | 2025年4月から2026年3月まで |
総事業費 | 13,837,000円 |
当サイトでの 募集額 |
1,050,000円
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