- 募集団体は 特定非営利活動法人LAMP です。
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ごあいさつ
特定非営利活動法人LAMP
代表理事 松本 玄太
陸前高田市を、「自分が生まれ育ったふるさとで生きていくこと」を選んでもらえるまちにすること
これが僕の役目だと思っています。
斯くいう自分は、生まれ育った地元を早くに離れ、東日本大震災の復興に携わるため、10年前に陸前高田市に移住しました。
そこで地域に伝わる「米崎りんご」に出会い、現在までりんごに関わる活動を続けています。
僕自身早くに地元を離れてしまったという思いがあるなかで、この活動を続けながら、生まれ育った地元で働き、生きていくこと、子ども達が地域の未来を創っていくことの大切さを感じています。
しかし、地域では人口流出・高齢化が加速し、地域の高齢者はまちの将来に不安を抱えながら暮らしています。
「米崎りんご」だけに関わらず、地域の未来の担い手がいなくなってしまうのではないかという状況にあります。
こうした状況を受け、私たちは、「米崎りんご」を守りたい、地域の未来の担い手を育てたい、という思いで後継者のいないりんご農家から畑を受け継いで植樹し、育てることとしました。
りんご畑では、地域の未来を担う子どもたちに「陸前高田市で生きていきたい」と思ってもらえるように、職場体験を行っています。
少しでも多くの子ども達が、将来陸前高田市で働き、暮らしていくことを選んでくれることは、まちの方々にとっての希望となります。
子ども達に、自分が生まれ育ったまちにも素晴らしい宝があること、これまで大切に受け継がれてきた立派な仕事があることを知ってもらい、一緒に陸前高田市の未来を創り守っていきたいと思っています。
「米崎りんご」を通して陸前高田市の子どもたちに地域を誇らしく思ってもらえるように、皆様のご支援をお願いいたします。
陸前高田市の課題について
- 止まらない人口減少
私たちの活動している陸前高田市は三陸海岸の北部に位置しており、2011年3月11日の東日本大震災で市の中心部が津波により大きな被害を受けました。
津波に耐えた「奇跡の一本松」や国内最大級の花火大会があることも有名ですが、震災後に加速した人口流出という大きな課題に直面しています。
震災後の2012年10月末に20,751人だった人口は、2022年10月末時点で18,014人まで減少(※1)しました。
土地については、震災から10年となる2021年度に区画整理がようやく完了(※2)し、街に人が戻る準備は整いました。
しかし、2021年の時点でかさ上げしたエリアの6割が空いた状態(※3)であり、人のいない空き地が多く残っています。
10年で土地の復興は進みましたが、街のにぎわいは戻っていません。
陸前高田市の子ども達の約8割が高校卒業後地域外に出て都市部へ進学、就職しており、高校卒業後地元に留まるのは2割程度です。
その後に地元に戻ってくる割合も少なく、若者の流出、人口減少が加速しています。その原因の一つに「仕事がない」ことがあげられます。
「陸前高田市で働き、生きていくこと」が子ども達の将来の選択肢に入ることは少ないのです。
※1 (平成24年度・令和4年度)陸前高田市人口・世帯数(住民基本台帳) より
※2 陸前高田市震災復興計画 主要事業ロードマップ(令和4年7月公表版) より
※3 [東日本大震災10年 秘話]<1>復興事業 かさ上げ、歯止めなく…陸前高田(読売新聞) より
- 担い手のいない米崎りんご
陸前高田市には約130年の歴史をもつ「米崎りんご」があります。
陸前高田市米崎町などで作られているりんごで、三陸のリアス式海岸を臨む傾斜地で作られています。
米崎町はりんごの産地としては比較的温暖で霜が降るのが遅いため、樹に実らせたままゆっくりと熟成させて味の濃いりんごを作ることができます。
独自の「海の見えるりんご畑」は故郷の原風景としても親しまれてきました。
しかし、農家の減少、担い手不足により2000年から2020年の間に70戸以上の農家が辞めています。
このままでは故郷の宝、受け継がれてきた原風景が20年後に消滅してしまう可能性があります。
そこで、私たちは地域の宝を守り、地域で働きたいと思ってもらえるように職場体験イベントを始めました。
「米崎りんご」を通じて、子どもたちに地域のことや地域で働くということを伝える活動を続けています。
事業の概要について
- 米崎りんご農園での職場体験
地域内外の子ども達に「米崎りんご」農園での職場体験イベントを実施し、地域の新たな担い手の発掘と育成に取り組みます。
「米崎りんご」を通じて子どもたちに地域の仕事に触れてもらい、地元で働くことへの関心を持ってもらうことを目的としています。
これまでも地域の小中学校・高校などから職場体験を受け入れてきましたが、それに加えて私たちの団体でも独自に職場体験イベントを開催します。
- 地域の産業についての紹介
「米崎りんご」は長い歴史の中で、同じく歴史がある地域の宮大工「気仙大工」や、漁業とも深い関わりがあります。
この地域は海まで傾斜地が広がり、田畑に適さない環境だったため度々飢饉に見舞われました。
そこで生活のために大工として出稼ぎを始める人々もおり、彼らは「気仙大工」と呼ばれました。
彼らが苗を持ち帰って本格的に果物の栽培が始まり、「米崎りんご」につながっていったと言われています。
また、遠くの土地から来た漁船が釜石や気仙沼などに水揚げした後、空になった漁船に「米崎りんご」を帰りの荷として積んでいくこともあったと言われています。
子ども達に「米崎りんご」の歴史を語る上で、地域の仕事や産業についても伝えることができる点が今回の事業の特徴です。
- 子どもたちとの継続的な関わり
職場体験に過去に参加した子どもたちからは、「米崎りんごのことを知れて良かった」「地元で働きたい」という声がありました。
一回の職場体験に留まらず、その後も農園作業や販売などのボランティアとしての受け入れを行っています。
教育機関との連携や子ども達との関わりに継続性を持たせているため、農業を軸に幅広い経験を提供することができます。
地域のことを広く伝え、興味を持った子どもたちと長く関わり続けることで地域の担い手を発掘・育成していきます。
2017年に参加した地元の中学生の1人は、その後も継続してボランティアで作業に参加してくれており、「将来は米崎りんごに携わる仕事に就きたい」と話しています。
職場体験は過去3年間で60回実施し、延べ360名以上の子どもたちを受け入れています。
寄付金の使い道
皆様から頂いた寄付金は、小中高生を対象とした「米崎りんご」農園の職場体験に活用させていただきます。
内訳は以下の通りです。
人件費:スタッフ2名分 305,000円
賃借料:実施農園賃借料 360,000円
業務委託費:共同防除委託費 227,548円
その他経費:NPO保険料 40,452円
ご支援のお願い
私たちは「米崎りんご」の生産や販売を主に行なっている法人ではありますが、りんごを受け継ぎ、守ることに加え、
「陸前高田市の暮らしを守る」ことが活動の大きな目的です。
未来の陸前高田市の暮らしを創り守っていくのは子ども達です。
私たちが持っているもの、できることでその子ども達を育てていきたいと思っています。
陸前高田市の高台に広がるりんご畑は「海の見えるりんご畑」です。
地元の原風景として住民の方々に愛され親しまれてきました。
そんなりんご畑が、子ども達が地元に愛着を持ってもらえるきっかけの場となればと願っています。
「場」がなければ出会うことも知ることも、育てることもできません。
ただりんごを育てる農園ではなく、地域の子ども達のための「学びと出会いを提供できる場」を作っていきたいと思っています。
農園の維持管理にはもちろん経費がかかります。学びと出会いの場としての農園を今後は子ども達とも一緒に作り上げていき、その子ども達に受け継いでもらえるよう守っていかなければなりません。
また次の世代の子ども達を育てるために。
この活動には皆さんのお力が必要です。
「米崎りんご」から、子ども達の、そして陸前高田市の未来を創るため、ご支援・ご協力をお願いいたします。
当プロジェクトの事業計画
事業名 | 子ども達と守るふるさとの未来と原風景 |
内 容 | 地域内外の子ども達に米崎りんご農園での職場体験イベントを実施し、地域の新たな担い手の発掘と育成に取り組みます。 これまで地域の小中学校や高校などから職場体験の受け入れを行っていましたが、それに加えて団体独自の職業体験イベントを実施します。 米崎りんごを通じて農業の大切さ、楽しさ、大変さ、「働く」とはどういうことなのかを農業を通じて伝えます。※ 米崎りんごとは陸前高田市で約130年の歴史をもち、日本では珍しい「海の見えるりんご畑」は、ふるさとの原風景として古くから親しまれてきた歴史ある産物です。 |
事業期間 | 2022年5月から2023年4月まで |
総事業費 | 1,269,694円 |
当サイトでの 募集額 |
933,000円
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